居宅介護支援事業所の使い方|申し込みから利用開始までの流れ

居宅介護支援事業所を使い始めるまでの流れを、順を追って整理しました。はじめて介護サービスを検討する方でも進められるようにまとめています。

基本情報

分類 相談先
読み方 きょたくかいごしえんじぎょうしょ
自己負担の目安 自己負担なし
対象となる要介護度 要介護1〜5
介護保険 適用される
利用頻度の目安 月1回以上

利用開始までの流れ

  1. 連絡先を調べる市区町村のウェブサイトや広報誌で担当エリアの窓口を確認します。
  2. 相談を申し込む電話または窓口で相談を申し込みます。訪問相談に対応している場合もあります。
  3. 状況を伝える本人の状態、家族の状況、困っていることを具体的に伝えます。
  4. 提案を受ける利用できる制度やサービスの提案を受け、次の手順を確認します。

どんなサービスか

ケアマネジャーが所属し、ケアプランの作成とサービス事業者との連絡調整を行います。

つまずきやすい点

事業所によって得意分野が異なります。相性が合わない場合、事業所やケアマネジャーは変更できます。

利用の頻度

月1回以上が目安です。実際の回数は要介護度と区分支給限度基準額の範囲内でケアプランに組み込まれます。

対象と対象外の区分

区分 居宅介護支援事業所の利用
要支援1 対象外です
要支援2 対象外です
要介護1 利用できます
要介護2 利用できます
要介護3 利用できます
要介護4 利用できます
要介護5 利用できます

要支援1・要支援2の方は居宅介護支援事業所の対象外です。該当する場合は、ケアマネジャーまたは地域包括支援センターに代わりのサービスを相談してください。要介護度は状態が変われば区分変更の申請ができます。

介護保険の対象外になる費用

居宅介護支援事業所を利用するとき、介護保険が使えるのはサービス費の部分だけです。次の費用は保険の対象外で、全額自己負担になります。見落とすと想定より支払いが増えます。

  • 原則としてありません(相談は無料です)

事業所によって扱いが異なる項目があります。契約前に「保険外で発生する費用の一覧」を出してもらってください。

居宅介護支援事業所でよくある誤解

居宅介護支援事業所について、実際とは違う形で広まっている話がいくつかあります。判断を誤りやすいところを整理します。

「ケアマネジャーへの支払いが必要」ではない

居宅介護支援の費用は全額が介護保険から支払われます。利用者の負担はありません。

「地域包括支援センターは要介護の人だけの窓口」ではない

介護保険を使っていない段階の相談も受け付けています。むしろ早い段階の相談が本来の役割です。

「相談したら必ずサービスを使わなければならない」ではない

情報を聞くだけの利用でかまいません。

この項目の用語と条件

居宅介護支援事業所 読み方は「きょたくかいごしえんじぎょうしょ」。ケアマネジャーが所属し、ケアプランの作成とサービス事業者との連絡調整を行います。
向いているケース 要介護認定を受けてサービスを使い始める段階
対象となる区分 要介護1〜5
料金の単位 自己負担なし
利用の頻度 月1回以上

迷ったときの相談先

居宅介護支援事業所について判断に迷う場合、次の窓口で相談できます。多くは無料です。

相談先 相談できること
地域包括支援センター 介護全般の最初の窓口。中学校区にひとつの目安で設置されています
居宅介護支援事業所 ケアプランの作成。要介護1以上の方が対象
市区町村の介護保険課 制度と手続きについて
認知症疾患医療センター 認知症の診断と、その後の相談

ひとりで抱えず、早い段階で相談したほうが選べる選択肢は多くなります。期限のある手続きは特にそうです。

居宅介護支援事業所について、よく聞かれること

居宅介護支援事業所の自己負担はいくらですか?

自己負担なしが目安です(自己負担1割の場合)。所得によって2割・3割になる方は、その分だけ負担額が増えます。

居宅介護支援事業所は誰が使えますか?

対象は要介護1〜5です。介護保険の適用を受けるには、要介護(要支援)認定を受けている必要があります。

居宅介護支援事業所で注意することはありますか?

事業所によって得意分野が異なります。相性が合わない場合、事業所やケアマネジャーは変更できます。

居宅介護支援事業所について分かったこと

  • 対象は要介護1〜5

最後にもう一度。事業所によって得意分野が異なります。相性が合わない場合、事業所やケアマネジャーは変更できます。

相談先サービスの一覧

居宅介護支援事業所について実際によく調べられていること

検索されている質問のうち、居宅介護支援事業所に関係するものを3件取り上げて、このページのデータで答えます。

居宅介護支援事業所に費用はかかりますか?

居宅介護支援事業所に自己負担はありません(自己負担なし)。

介護保険では、ケアプランの作成(居宅介護支援)に利用者の自己負担がありません。全額が保険から給付されるためです。相談窓口の利用も無料です。費用がかかるのは実際のサービス利用分と、保険の対象外となる実費(食費・居住費・日用品費など)です。

居宅介護支援事業所と地域包括支援センターはどう違いますか?

同じ「相談先」に分類される2つを並べます。

居宅介護支援事業所 地域包括支援センター
内容 ケアマネジャーが所属し、ケアプランの作成とサービス事業者との連絡調整を行います。 市区町村が設置する高齢者の総合相談窓口。保健師・社会福祉士・主任ケアマネジャーが対応します。
使う場面 要介護認定を受けてサービスを使い始める段階 何から始めればよいか分からない、要介護認定を受けていない段階
費用 自己負担なし 無料
タイミング 月1回以上 随時

事業所によって得意分野が異なります。相性が合わない場合、事業所やケアマネジャーは変更できます。

居宅介護支援事業所で気をつけることは何ですか?

事業所によって得意分野が異なります。相性が合わない場合、事業所やケアマネジャーは変更できます。

ケアマネジャーが所属し、ケアプランの作成とサービス事業者との連絡調整を行います。制度は改正されることがあります。金額や要件は、お住まいの市区町村または地域包括支援センターで最新の内容を確認してください。

居宅介護支援事業所を決める前に確認すること

あとから「聞いていない」となりやすい点を5つ並べました。上から順に確認してください。

確認すること 見るポイント
費用 自己負担はありません(自己負担なし)。
必要なもの 介護保険被保険者証、本人確認書類、マイナンバーが分かるものが基本です。窓口によって追加があるため、事前に確認してください。
注意点 事業所によって得意分野が異なります。相性が合わない場合、事業所やケアマネジャーは変更できます。
制度改正 金額や要件は改正されることがあります。市区町村または地域包括支援センターで最新の内容を確認してください。
どこの窓口か 地域包括支援センターまたは居宅介護支援事業所です。担当エリアが住所で決まっています。

居宅介護支援事業所でつまずきやすいところと、その避け方

どこに相談すればよいか分からず止まる

窓口が複数あるため、最初の一歩で止まってしまう例が多くあります。そのあいだに状態が進むことがあります。

避け方:まず地域包括支援センターに電話してください。担当エリアは住所で決まっており、そこから適切な窓口へ振り分けてもらえます。

必要になってから動きはじめる

要介護認定は申請から結果まで原則30日かかります。退院日が決まってから動くと、その30日が空白になります。

避け方:要介護認定を受けてサービスを使い始める段階という段階で、先に相談だけしておいてください。相談に費用はかかりません。

制度の説明を一度で理解しようとする

事業所によって得意分野が異なります。相性が合わない場合、事業所やケアマネジャーは変更できます。制度は用語が多く、一度の説明では把握しきれません。分からないまま進めると、あとで想定と違うことになります。

避け方:その場で分からなければ、書面をもらって持ち帰ってください。ケアマネジャーへの相談は何度でもできます。

居宅介護支援事業所を調べるときに出てくる言葉

用語 意味
要支援 日常生活はおおむね自分でできるが、一部に支援が必要な状態。予防給付の対象。
ケアプラン 利用するサービスの種類・回数・事業所を決めた計画書。ケアマネジャーが作成する。
区分支給限度基準額 要介護度ごとに決まる、介護保険で使える1ヶ月の上限額。超えた分は全額自己負担になる。
ケアマネジャー 介護支援専門員。ケアプランを作り、事業所との調整を担う。作成費用の自己負担はない。

相談先の7サービスを1枚の表で見る

居宅介護支援事業所を含む相談先の全7サービスを、自己負担(1割)・対象・形態・頻度・限度額の枠で並べました。自己負担の目安の小さい順です。横並びにすると、居宅介護支援事業所がどのあたりに位置するのかが一目で分かります。

自己負担(1割) 対象 形態 頻度 限度額の枠
地域包括支援センター 無料 相談 随時 枠外
居宅介護支援事業所 自己負担なし 要介護1〜5 相談 月1回以上 対象
ケアマネジャー(介護支援専門員) 自己負担なし 要介護1〜5 相談 月1回以上 対象
市区町村の介護保険窓口 無料 相談 随時 枠外
社会福祉協議会 無料 相談 随時 枠外
認知症初期集中支援チーム 無料 相談 随時 枠外
家族会 0〜3,000円/年会費 相談 月1回程度 枠外

この表の読み方は2つあります。ひとつは縦に見ること。同じ列で上下を比べると、その項目がどれだけ振れるのかが分かります。もうひとつは横に見ること。居宅介護支援事業所の行だけを追うと、ある項目では上位でも別の項目では下位、という組み合わせが見えます。ひとつの数字だけで決めると、この組み合わせを見落とします。

居宅介護支援事業所のデータを一項目ずつ読む

ページの先頭に出している基本情報を、一項目ずつ何を意味するのかまで書き下しました。表だけを見て分かった気になると、判断の材料を取り違えます。

自己負担の目安:自己負担なし

1割負担の場合の目安です。所得によって2割・3割になる方は、その倍・3倍になります。自分が何割かは毎年7月に届く負担割合証で確認できます。

対象:要介護1〜5

要支援では使えません。要介護の認定を受けてからになります。認定がない場合は、まず市区町村の窓口で申請してください。結果が出るまで原則30日かかります。

形態:相談

どこで受けるかによって、家族の負担も本人の生活リズムも変わります。数字が同じでも、暮らし方への影響は別物です。

頻度の目安:月1回以上

月1回以上が目安です。回数の上限そのものは決まっていませんが、区分支給限度基準額の範囲に収める必要があるため、実質的にはここで上限が決まります。

限度額の枠:対象

要介護度ごとの1ヶ月の上限額のなかで、他のサービスと合わせて使います。超えた分は全額自己負担です。

注意点:事業所によって得意分野が異なります。相性が合わない場合、事業所やケアマネジャーは変更できます。

対象外になるものを知らないまま頼むと、自費で請求されます。先に切り分けておいてください。

相談先のほかのサービスを短く見る

居宅介護支援事業所と同じ相談先にあるサービスを、自己負担の目安の順にひとつずつ。居宅介護支援事業所が合わないと感じたときに、次にどれを見ればよいかの当たりがつきます。

地域包括支援センター(—)

市区町村が設置する高齢者の総合相談窓口。保健師・社会福祉士・主任ケアマネジャーが対応します。向いているのは何から始めればよいか分からない、要介護認定を受けていない段階という場合です。

居宅介護支援事業所との差:自己負担の目安で同じ。担当エリアが住所で決まっています。まずどこに相談すべきか分からない場合の最初の窓口として適しています。

ケアマネジャー(介護支援専門員)(—)

ケアプランの作成、サービス事業者との調整、月1回以上の訪問による状況確認を行います。向いているのは介護サービスを利用するすべての方という場合です。

居宅介護支援事業所との差:自己負担の目安で同じ。担当できる件数に上限があるため、希望の事業所が受けられないことがあります。変更を申し出ることに遠慮は不要です。

市区町村の介護保険窓口(—)

要介護認定の申請、保険料、負担割合、各種申請の受付を行う窓口です。向いているのは認定を申請したい、制度の要件を確認したい場合という場合です。

居宅介護支援事業所との差:自己負担の目安で同じ。様式や独自の助成は自治体ごとに違います。行く前に必要書類を電話で確認してください。

社会福祉協議会(—)

地域の福祉を担う団体です。生活福祉資金の貸付、日常生活自立支援事業、ボランティアの調整を行います。向いているのは経済的な不安がある、介護保険では対応できない困りごとがある場合という場合です。

居宅介護支援事業所との差:自己負担の目安で同じ。介護保険の申請窓口ではありません。要介護認定は市区町村へ申請してください。

認知症初期集中支援チーム(—)

医療と介護の専門職がチームで訪問し、認知症が疑われる方の受診と支援につなげます。向いているのは受診を拒む、どこに相談すればよいか分からない場合という場合です。

居宅介護支援事業所との差:自己負担の目安で同じ。地域包括支援センターが窓口になっていることが多くあります。支援期間はおおむね6ヶ月です。

家族会(0〜3,000円/年会費)

介護している家族どうしが集まり、経験や情報を交換する場です。各地に地域の会があります。向いているのは介護の悩みを話せる相手がほしい、同じ立場の話を聞きたい場合という場合です。

居宅介護支援事業所との差:自己負担の目安で+1,500円。医療や制度の判断を代わりに行う場ではありません。専門的な相談は窓口と併用してください。

居宅介護支援事業所の数字を自分で確かめる方法

このページに出している数字は、62サービスを7分類に整理したデータベースから引いています。居宅介護支援事業所だけを個別に調べて書いたものではなく、全62サービスを同じ項目立てで揃えたうえで、そのなかの1件として出しています。だから順位も平均も、その場で計算した値になります。

この記事の数字 性質 確かめ方
居宅介護支援事業所の自己負担の目安 公表値や一般に知られている水準の目安 お住まいの市区町村または地域包括支援センターで実額を確認できます
順位・中央値・四分位 このサイトのデータベース内での計算値 同じ分類のページを開くと、同じ母集団で計算した数字が出ます
比較表の他のサービス 同じ形式で揃えた同一データベースの値 各サービスの個別ページで、より詳しい内訳を確認できます
制度・要件の説明 公表されている制度の内容を整理したもの 介護保険の制度は改正されます。市区町村の公表内容が一次情報です

数字を扱うときに気をつけているのは3点です。①幅で示すこと。ひとつの値に丸めると、条件によって動く部分が見えなくなります。②平均と中央値を分けて出すこと。極端な値があるときは、平均だけを見ると実態からずれます。③単位と母集団をそろえること。単位の違うものを混ぜて順位をつけても意味がありません。

それでも、ここに書いてあるのは判断の材料であって、結論ではありません。実際の条件は時期と相手によって変わります。決める前に、必ず一次情報にあたってください。

居宅介護支援事業所にするかどうかの分かれ目

ここまでの数字を踏まえて、判断が分かれる点を3つに絞りました。どれかひとつでも「いいえ」なら、いったん止まって別の選択肢を見たほうが早いところです。

要介護認定を受けているか

居宅介護支援事業所の対象は要介護1〜5です。認定がなければ介護保険では使えません。申請から結果まで原則30日かかります。

「いいえ」なら:まず市区町村の窓口か地域包括支援センターに申請してください。認定前でも暫定のケアプランで始められる場合がありますが、結果によっては自己負担が生じます。

月の合計が限度額に収まるか

区分支給限度基準額の対象です。他のサービスと合算され、超えた分は全額自己負担になります。

「いいえ」なら:ケアプランを作る段階で、月の合計がいくらになるかを数字で出してもらってください。あとから請求されて気づくのがいちばん困ります。

対象外になることを把握しているか

事業所によって得意分野が異なります。相性が合わない場合、事業所やケアマネジャーは変更できます。

「いいえ」なら:介護保険で頼めることと、自費で頼むことを最初に切り分けてください。自費分の料金は事業所ごとに違います。

居宅介護支援事業所について、さらに調べられていること

上で取り上げなかった質問のうち、検索されている数が多いものを3件足しました。

居宅介護支援事業所はどこにありますか?

居宅介護支援事業所はケアマネジャーが所属し、ケアプランの作成とサービス事業者との連絡調整を行います。

担当は住所で決まります。市区町村の公式サイトに一覧が載っているほか、介護保険の窓口に電話すれば教えてもらえます。相談に費用はかかりません。事業所によって得意分野が異なります。相性が合わない場合、事業所やケアマネジャーは変更できます。

居宅介護支援事業所はいつ行えばいいですか?

居宅介護支援事業所のタイミングは月1回以上です。要介護認定を受けてサービスを使い始める段階という段階で使うものです。

事業所によって得意分野が異なります。相性が合わない場合、事業所やケアマネジャーは変更できます。早すぎるということはありません。要介護認定は、申請してから結果が出るまで原則30日かかります。必要になってから動くと、その30日が空白になります。

要介護認定の結果に納得できないときはどうすればいいですか?

2つの方法があります。ひとつは区分変更申請で、心身の状態が変わったとして再度の判定を求めるものです。もうひとつは審査請求で、都道府県の介護保険審査会に不服を申し立てるものです。

実際には、区分変更申請のほうが早く結果が出るため多く使われています。まず担当のケアマネジャーか地域包括支援センターに相談してください。判定の根拠となった認定調査票と主治医意見書は、市区町村に開示請求すれば内容を確認できます。

居宅介護支援事業所の用語を、もう一歩詳しく

本文に出てくる言葉のうち、意味を取り違えると判断そのものが変わるものを選んで、定義だけでなく「なぜそれが問題になるのか」まで書きました。

要介護

日常生活に継続的な介護が必要な状態。1から5まであり、5がもっとも重い。

介護保険の言葉は、似ていても制度上の扱いが違うものが多くあります。判断に迷ったらケアマネジャーか地域包括支援センターに確認してください。

ケアマネジャー

介護支援専門員。ケアプランを作り、事業所との調整を担う。作成費用の自己負担はない。

介護保険の言葉は、似ていても制度上の扱いが違うものが多くあります。判断に迷ったらケアマネジャーか地域包括支援センターに確認してください。

地域包括支援センター

市区町村が設置する高齢者の総合相談窓口。要支援の人のケアプランもここが担当する。

介護保険の言葉は、似ていても制度上の扱いが違うものが多くあります。判断に迷ったらケアマネジャーか地域包括支援センターに確認してください。

要介護認定

介護の必要度を判定する手続き。要支援1〜2、要介護1〜5の7段階に分かれる。

申請から結果まで原則30日かかります。必要になってから動くと、その30日が空白になります。

※ 掲載している金額は自己負担1割の場合の一般的な目安です。所得に応じて2割・3割負担となる場合があります。地域区分・事業所の体制加算・要介護度によって実際の金額は変動します。制度は改正されることがあるため、利用にあたっては必ずお住まいの市区町村または地域包括支援センターにご確認ください。本サイトは制度の一般的な情報を整理したものであり、個別の医療的判断を行うものではありません。