訪問介護(ホームヘルプ)の使い方|申し込みから利用開始までの流れ

訪問介護(ホームヘルプ)を使い始めるまでの流れを、順を追って整理しました。はじめて介護サービスを検討する方でも進められるようにまとめています。

基本情報

分類 自宅で受ける
読み方 ほうもんかいご
自己負担の目安 200円〜600円/1回
対象となる要介護度 要支援1〜要介護5
介護保険 適用される
利用頻度の目安 週1〜毎日

利用開始までの流れ

  1. 要介護認定を受ける訪問介護(ホームヘルプ)を介護保険で使うには、要介護(要支援)認定が必要です。市区町村の窓口へ申請します。
  2. ケアマネジャーに相談する担当のケアマネジャーへ訪問介護(ホームヘルプ)の利用希望を伝えます。認定を受けていない段階なら地域包括支援センターへ。
  3. 事業所を探して見学する複数の事業所を比較します。送迎範囲・空き状況・雰囲気を確認してください。
  4. ケアプランに位置づけるケアマネジャーが訪問介護(ホームヘルプ)をケアプランに組み込みます。区分支給限度基準額の範囲内かも確認されます。
  5. 契約・利用開始重要事項説明を受けて契約します。利用開始後も内容の変更は可能です。

どんなサービスか

ホームヘルパーが自宅を訪問し、入浴・排泄・食事などの身体介護や、調理・洗濯・掃除などの生活援助を行います。

つまずきやすい点

生活援助は「本人のため」の家事に限られます。同居家族の分の調理や掃除、来客対応、庭の手入れなどは対象外です。

利用の頻度

週1〜毎日が目安です。実際の回数は要介護度と区分支給限度基準額の範囲内でケアプランに組み込まれます。

対象と対象外の区分

区分 訪問介護(ホームヘルプ)の利用
要支援1 利用できます
要支援2 利用できます
要介護1 利用できます
要介護2 利用できます
要介護3 利用できます
要介護4 利用できます
要介護5 利用できます

すべての区分で利用できます。ただし要介護度によって使える回数と、区分支給限度基準額の枠が変わります。

介護保険の対象外になる費用

訪問介護(ホームヘルプ)を利用するとき、介護保険が使えるのはサービス費の部分だけです。次の費用は保険の対象外で、全額自己負担になります。見落とすと想定より支払いが増えます。

  • 交通費(事業所の規定によります)
  • 保険外のサービス(家族分の家事、大掃除、庭仕事など)
  • 介護用品の実費

事業所によって扱いが異なる項目があります。契約前に「保険外で発生する費用の一覧」を出してもらってください。

訪問介護(ホームヘルプ)について誤解されやすいこと

訪問介護(ホームヘルプ)について、実際とは違う形で広まっている話がいくつかあります。判断を誤りやすいところを整理します。

「訪問介護のヘルパーは何でも頼める」ではない

本人以外の家族のための調理・洗濯、大掃除、庭の手入れ、ペットの世話は介護保険では頼めません。保険外サービスとして別料金で対応する事業所もあります。

「訪問看護は医師の指示がなくても使える」ではない

訪問看護には主治医が発行する訪問看護指示書が必要です。まず主治医に相談してください。

「要支援でも要介護と同じサービスが使える」ではない

要支援の方は介護予防サービスが対象で、内容と回数に制限があります。

この項目の用語と条件

訪問介護(ホームヘルプ) 読み方は「ほうもんかいご」。ホームヘルパーが自宅を訪問し、入浴・排泄・食事などの身体介護や、調理・洗濯・掃除などの生活援助を行います。
向いているケース 自宅で暮らし続けたい、家族が日中不在で見守りが必要な場合
対象となる区分 要支援1〜要介護5
料金の単位 1回
利用の頻度 週1〜毎日

迷ったときの相談先

訪問介護(ホームヘルプ)について判断に迷う場合、次の窓口で相談できます。多くは無料です。

相談先 相談できること
地域包括支援センター 最初の相談窓口。要介護認定の申請から事業所の紹介まで。無料
担当ケアマネジャー ケアプランの作成と見直し、事業所との調整。利用者の自己負担なし
市区町村の介護保険課 認定の申請、負担限度額認定、高額介護サービス費の手続き

ひとりで抱えず、早い段階で相談したほうが選べる選択肢は多くなります。期限のある手続きは特にそうです。

訪問介護(ホームヘルプ)でよく出る質問

訪問介護(ホームヘルプ)の自己負担はいくらですか?

200円〜600円/1回が目安です(自己負担1割の場合)。所得によって2割・3割になる方は、その分だけ負担額が増えます。

訪問介護(ホームヘルプ)は誰が使えますか?

対象は要支援1〜要介護5です。介護保険の適用を受けるには、要介護(要支援)認定を受けている必要があります。

訪問介護(ホームヘルプ)で注意することはありますか?

生活援助は「本人のため」の家事に限られます。同居家族の分の調理や掃除、来客対応、庭の手入れなどは対象外です。

「自宅で受ける」のなかで費用は高いほうですか?

「自宅で受ける」に分類され単位が同じ7サービスを負担額で並べると、訪問介護(ホームヘルプ)は2番目です。もっとも安いのは訪問リハビリテーション(300円〜400円/1回)、もっとも高いのは訪問入浴介護(1,200円〜1,300円/1回)です。

訪問介護(ホームヘルプ)のまとめ

  • 費用の目安は200円〜600円/1回
  • 対象は要支援1〜要介護5

最後にもう一度。生活援助は「本人のため」の家事に限られます。同居家族の分の調理や掃除、来客対応、庭の手入れなどは対象外です。

自宅で受けるサービスの一覧

訪問介護(ホームヘルプ)について実際によく調べられていること

検索されている質問のうち、訪問介護(ホームヘルプ)に関係するものを5件取り上げて、このページのデータで答えます。

訪問介護(ホームヘルプ)の自己負担はいくらですか?

訪問介護(ホームヘルプ)の自己負担の目安は200〜600円/1回です(1割負担の場合)。所得によって2割・3割になる方は、その倍・3倍が目安になります。

負担割合 11回あたり 週1〜毎日で使った場合の月額
1割 200〜600円 800〜4,800円
2割 400〜1,200円 1,600〜9,600円
3割 600〜1,800円 2,400〜14,400円

自分が何割かは負担割合証で確認できます。所得に応じて毎年判定され、7月に交付されます。1ヶ月の自己負担が上限を超えた場合は、高額介護サービス費として超えた分が払い戻されます(申請が必要です)。

訪問介護(ホームヘルプ)は週に何回まで使えますか?

訪問介護(ホームヘルプ)の利用頻度の目安は週1〜毎日です。回数の上限そのものは決まっていませんが、区分支給限度基準額の範囲に収める必要があるため、実質的にはここで上限が決まります。

11回あたり200〜600円(1割負担)なので、週1〜毎日で使うと月あたりの自己負担はおおよそ800〜4,800円です。他のサービスと合わせた合計で上限を判断するため、回数はケアマネジャーと調整してください。

訪問介護(ホームヘルプ)に医師の指示は必要ですか?

訪問介護(ホームヘルプ)に主治医の指示書は原則として不要です。生活援助は「本人のため」の家事に限られます。同居家族の分の調理や掃除、来客対応、庭の手入れなどは対象外です。

ただし利用開始時には健康状態の確認があります。体調によっては内容が変更されることがあります。

訪問介護(ホームヘルプ)を使いたいときはどこに相談すればいいですか?

相談先は認定の状況で変わります。

状況 相談先 すること
まだ認定を受けていない 市区町村の介護保険窓口/地域包括支援センター 要介護認定を申請する
要支援の認定がある 地域包括支援センター 介護予防ケアプランを作ってもらう
要介護の認定がある 担当のケアマネジャー ケアプランに訪問介護(ホームヘルプ)を組み込んでもらう

ケアプランの作成に自己負担はありません。事業所選びで迷う場合は、複数の候補を挙げてもらい、見学してから決められます。訪問介護(ホームヘルプ)は要支援1〜要介護5が対象です。

訪問介護(ホームヘルプ)で対象外になるものはありますか?

あります。生活援助は「本人のため」の家事に限られます。同居家族の分の調理や掃除、来客対応、庭の手入れなどは対象外です。

介護保険は「本人の生活を維持するために必要なこと」に限られます。同居家族の分の家事、来客への対応、日常的でない大掃除や庭木の手入れなどは対象外です。対象外のことを頼みたい場合は、介護保険外の自費サービスとして依頼する形になります。料金は事業所ごとに設定されています。

自己負担の下限で見た訪問介護(ホームヘルプ)の位置

自己負担の下限が分かっている15サービスを小さい順に並べると、訪問介護(ホームヘルプ)(200円/1回)は下から1番目、全体の0%の位置にあります。中央値は500円、いちばん小さいものが200円、いちばん大きいものが2,000円です。

水準 自己負担の下限 該当
もっとも小さい 200円 訪問介護(ホームヘルプ)
訪問介護(ホームヘルプ) 200円 全体の0%の位置
下から4分の1 300円
中央値 500円
上から4分の1 900円
もっとも大きい 2,000円 訪問理美容

下位4分の1に入ります。この帯は負担が軽い帯です。回数を重ねても月の総額が膨らみにくく、まず組み込みやすい層です。

自己負担の下限がすぐ隣にあるのは介護予防・日常生活支援総合事業(200円/1回)です。迷ったときはこの2つと並べると差が見えます。

訪問介護(ホームヘルプ)を決める前に確認すること

あとから「聞いていない」となりやすい点を5つ並べました。上から順に確認してください。

確認すること 見るポイント
自己負担の割合 負担割合証で1割・2割・3割のどれかを確認してください。訪問介護(ホームヘルプ)は1割なら200〜600円/1回、3割ならその3倍です。
事業所を比べたか 同じ訪問介護(ホームヘルプ)でも、事業所によって職員体制や送迎範囲、対応できる時間帯が違います。ケアマネジャーに複数の候補を挙げてもらい、見学してから決められます。
対象外になること 生活援助は「本人のため」の家事に限られます。同居家族の分の調理や掃除、来客対応、庭の手入れなどは対象外です。
高額介護サービス費 1ヶ月の自己負担が上限を超えたら、超えた分が払い戻されます。申請しないと支給されません。
地域密着型かどうか 地域密着型のサービスは、原則としてその市区町村に住民票がある方だけが利用できます。転居の予定がある場合は先に確認してください。

訪問介護(ホームヘルプ)で気をつけたいところと、その避け方

限度額を超えていることに気づかない

訪問介護(ホームヘルプ)は区分支給限度基準額の対象です。他のサービスと合わせて上限を超えると、超えた分は全額自己負担になります。

避け方:ケアプランを作る段階で、月の合計がいくらになるかを数字で出してもらってください。

負担割合の変更に気づかない

自己負担の割合は所得に応じて毎年判定され、7月に新しい負担割合証が交付されます。前年の所得が上がると2割・3割になることがあります。

避け方:毎年7月に届く負担割合証を確認してください。訪問介護(ホームヘルプ)は割合が上がると200〜600円が倍・3倍になります。

事業所を1つも見学せずに決める

同じサービス名でも、事業所によって職員体制・送迎範囲・対応時間・雰囲気が違います。合わないまま続けると本人が行きたがらなくなります。

避け方:候補を2〜3か所出してもらい、可能なら見学または体験利用をしてから決めてください。

訪問介護(ホームヘルプ)のページで使っている用語

用語 意味
要支援 日常生活はおおむね自分でできるが、一部に支援が必要な状態。予防給付の対象。
ケアプラン 利用するサービスの種類・回数・事業所を決めた計画書。ケアマネジャーが作成する。
高額介護サービス費 1ヶ月の自己負担が上限を超えたとき、超えた分が払い戻される制度。申請が必要。
区分支給限度基準額 要介護度ごとに決まる、介護保険で使える1ヶ月の上限額。超えた分は全額自己負担になる。

「自宅で受ける」の9サービスを1枚の表で見る

訪問介護(ホームヘルプ)を含む自宅で受けるの全9サービスを、自己負担(1割)・対象・形態・頻度・限度額の枠で並べました。自己負担の目安の小さい順です。横並びにすると、訪問介護(ホームヘルプ)がどのあたりに位置するのかが一目で分かります。

自己負担(1割) 対象 形態 頻度 限度額の枠
訪問リハビリテーション 300〜400円/1回 要支援1〜要介護5 訪問 週1〜3回 対象
訪問介護(ホームヘルプ) 200〜600円/1回 要支援1〜要介護5 訪問 週1〜毎日 対象
居宅療養管理指導 300〜600円/1回 要支援1〜要介護5 訪問 月1〜2回 対象
訪問薬剤管理指導 300〜600円/1回 要支援1〜要介護5 訪問 月1〜4回 枠外
訪問看護 300〜1,000円/1回 要支援1〜要介護5 訪問 週1〜3回 対象
訪問歯科診療 500〜1,500円/1回 要支援1〜要介護5 訪問 月1〜4回 枠外
夜間対応型訪問介護 1,000〜1,200円/月額 要介護1〜5 訪問 毎日(定期巡回) 対象
訪問入浴介護 1,200〜1,300円/1回 要介護1〜5 訪問 週1〜2回 対象
定期巡回・随時対応型訪問介護看護 5,700〜30,000円/月額 要介護1〜5 訪問 1日複数回 対象

この表の読み方は2つあります。ひとつは縦に見ること。同じ列で上下を比べると、その項目がどれだけ振れるのかが分かります。もうひとつは横に見ること。訪問介護(ホームヘルプ)の行だけを追うと、ある項目では上位でも別の項目では下位、という組み合わせが見えます。ひとつの数字だけで決めると、この組み合わせを見落とします。

数字で見た訪問介護(ホームヘルプ)の位置

自己負担の目安が分かっている16サービスを並べて、訪問介護(ホームヘルプ)がどこにあるのかを細かく出しました。順位だけでは「どれくらい離れているのか」が分かりません。散らばりまで見ると、その差が大きいのか小さいのかが判断できます。

見るもの 意味
訪問介護(ホームヘルプ)の自己負担の目安 400円 比べる基準になる数字
全体の平均 1,038円 極端な値に引っ張られる
全体の中央値 900円 実感に近いのはこちら
下から4分の1 500円 これ以下なら軽い部類
上から4分の1 1,250円 これ以上なら重い部類
上位1割の入口 1,600円 ここから先は例外的
散らばり(標準偏差) 843円 平均からどれだけ離れるのが普通か

訪問介護(ホームヘルプ)は下から2番目(全体の6%)です。平均との差は638円で、散らばり1つ分を下回っています(-0.76)。全体の真ん中あたりで、標準的な水準です。

平均と中央値の差にも意味があります。ここでは平均1,038円に対して中央値900円で、平均のほうが高く出ています。一部の大きな値に引っ張られているので、平均を目安にすると実際より高く見積もることになります。

訪問介護(ホームヘルプ)と水準が近いサービス

分類をまたいで、自己負担の目安が訪問介護(ホームヘルプ)(200〜600円/1回)に近いサービスを集めました。同じ分類のなかで比べるだけでは、その水準が全体のどのあたりなのかが見えません。違う分類の同じ水準を並べると、感覚がつかめます。

サービス 分類 自己負担の目安 特徴
居宅療養管理指導 自宅で受ける 300〜600円/1回 医師・歯科医師・薬剤師・管理栄養士などが自宅を訪問し、療養上の管理や指導を行います。
訪問薬剤管理指導 自宅で受ける 300〜600円/1回 薬剤師が自宅を訪問し、薬の飲み合わせや管理の方法を確認します。飲み忘れの整理もします。
訪問リハビリテーション 自宅で受ける 300〜400円/1回 理学療法士・作業療法士・言語聴覚士が自宅を訪問し、生活の場に合わせたリハビリを行います。
介護予防・日常生活支援総合事業 制度・手続き 200〜800円/1回 市区町村が主体で行う訪問型・通所型のサービスです。要支援の方と、
訪問看護 自宅で受ける 300〜1,000円/1回 看護師が自宅を訪問し、健康状態の観察、医療的な処置、服薬管理、リハビリなどを行います。
日常生活自立支援事業 制度・手続き 0〜1,500円/1回 社会福祉協議会が、福祉サービスの利用手続きや日常の金銭管理を手伝う事業です。

同じ水準でも、分類が違えば中身は別物です。居宅療養管理指導と訪問介護(ホームヘルプ)は数字の上では近くても、同じ分類のなかでの違いになります。数字が近いことは「置き換えられる」という意味ではありません。何を得るためにその数字を払うのかで判断してください。

訪問介護(ホームヘルプ)より軽いもの・重いもの

訪問介護(ホームヘルプ)を真ん中に置いて、自己負担の目安が前後にあるサービスを並べました。いまの候補が重すぎると感じたら左の表へ、物足りなければ右の表へ移る、という探し方ができます。

訪問介護(ホームヘルプ)より軽い1サービス

サービス 分類 自己負担の目安 訪問介護(ホームヘルプ)との差
訪問リハビリテーション 自宅で受ける 300〜400円/1回 −50円

訪問介護(ホームヘルプ)より重い5サービス

サービス 分類 自己負担の目安 訪問介護(ホームヘルプ)との差
居宅療養管理指導 自宅で受ける 300〜600円/1回 +50円
訪問薬剤管理指導 自宅で受ける 300〜600円/1回 +50円
介護予防・日常生活支援総合事業 制度・手続き 200〜800円/1回 +100円
訪問看護 自宅で受ける 300〜1,000円/1回 +250円
日常生活自立支援事業 制度・手続き 0〜1,500円/1回 +350円

ひとつ隣に動かすと、自己負担の目安は下側で−50円、上側で+50円動きます。段階的に見ると、いまの選択がどれだけ思い切ったものなのかが分かります。

分類ごとの水準と、自宅で受けるの位置

このサイトで扱っている4分類を、自己負担の目安の中央値で並べました。訪問介護(ホームヘルプ)が属する自宅で受けるは4番目です。まずどの分類を見るべきかを決めると、そのあとの比較が短くて済みます。

分類 サービス数 いちばん低い 中央 いちばん高い
住まい・道具 2 1,250円 4,000円 4,000円
通って受ける 5 850円 1,000円 1,600円
制度・手続き 2 500円 750円 750円
自宅で受ける 7 350円 450円 1,250円

分類ごとに水準が違うのは、自宅・通所・宿泊・入所では、提供する体制も時間の長さも違うためです。単位(1回・1日・月額)もそろっていません。分類をまたいで数字だけを比べても意味がありません。同じ分類のなかで比べたうえで、分類そのものを選び直せるかどうかを考えてください。

訪問介護(ホームヘルプ)のデータを一項目ずつ読む

ページの先頭に出している基本情報を、一項目ずつ何を意味するのかまで書き下しました。表だけを見て分かった気になると、判断の材料を取り違えます。

自己負担の目安:200〜600円/1回

1割負担の場合の目安です。所得によって2割・3割になる方は、その倍・3倍になります。自分が何割かは毎年7月に届く負担割合証で確認できます。

対象:要支援1〜要介護5

要支援の段階から使えます。介護予防の目的でも組み込めます。認定がない場合は、まず市区町村の窓口で申請してください。結果が出るまで原則30日かかります。

形態:訪問

どこで受けるかによって、家族の負担も本人の生活リズムも変わります。数字が同じでも、暮らし方への影響は別物です。

頻度の目安:週1〜毎日

週1〜毎日が目安です。回数の上限そのものは決まっていませんが、区分支給限度基準額の範囲に収める必要があるため、実質的にはここで上限が決まります。

限度額の枠:対象

要介護度ごとの1ヶ月の上限額のなかで、他のサービスと合わせて使います。超えた分は全額自己負担です。

注意点:生活援助は「本人のため」の家事に限られます。同居家族の分の調理や掃除、来客対応、庭の手入れなどは対象外です。

対象外になるものを知らないまま頼むと、自費で請求されます。先に切り分けておいてください。

「自宅で受ける」のほかのサービスを短く見る

訪問介護(ホームヘルプ)と同じ自宅で受けるにあるサービスを、自己負担の目安の順にひとつずつ。訪問介護(ホームヘルプ)が合わないと感じたときに、次にどれを見ればよいかの当たりがつきます。

訪問リハビリテーション(300〜400円/1回)

理学療法士・作業療法士・言語聴覚士が自宅を訪問し、生活の場に合わせたリハビリを行います。向いているのは通所が難しい、自宅の環境に合わせた動作訓練を受けたい場合という場合です。

訪問介護(ホームヘルプ)との差:自己負担の目安で−50円。主治医の指示が必要です。通所リハビリと併用する場合、ケアプランでの調整が必要になります。

居宅療養管理指導(300〜600円/1回)

医師・歯科医師・薬剤師・管理栄養士などが自宅を訪問し、療養上の管理や指導を行います。向いているのは通院が難しい、服薬や栄養の管理に不安がある場合という場合です。

訪問介護(ホームヘルプ)との差:自己負担の目安で+50円。区分支給限度基準額の対象外です。上限とは別枠で利用できます。

訪問薬剤管理指導(300〜600円/1回)

薬剤師が自宅を訪問し、薬の飲み合わせや管理の方法を確認します。飲み忘れの整理もします。向いているのは薬の種類が多い、飲み忘れや飲み間違いがある場合という場合です。

訪問介護(ホームヘルプ)との差:自己負担の目安で+50円。医師の指示が必要です。区分支給限度基準額の枠外で、他のサービスの利用量を圧迫しません。

訪問看護(300〜1,000円/1回)

看護師が自宅を訪問し、健康状態の観察、医療的な処置、服薬管理、リハビリなどを行います。向いているのは持病の管理が必要、医療的な処置を継続して受けたい場合という場合です。

訪問介護(ホームヘルプ)との差:自己負担の目安で+250円。主治医の指示書(訪問看護指示書)が必要です。病状によっては介護保険ではなく医療保険が適用されます。

訪問歯科診療(500〜1,500円/1回)

歯科医師と歯科衛生士が自宅を訪問し、治療と口腔ケアを行います。医療保険が中心です。向いているのは通院が難しい、飲み込みや口の中の状態が気になる場合という場合です。

訪問介護(ホームヘルプ)との差:自己負担の目安で+600円。医療保険が適用されるため、介護保険の区分支給限度基準額の枠外です。自己負担は医療費の割合で決まります。

夜間対応型訪問介護(1,000〜1,200円/月額)

夜間帯(18時〜8時)に定期巡回と、通報による随時訪問を行うサービスです。向いているのは夜間の排泄介助が必要、一人暮らしで夜間の急変が不安な場合という場合です。

訪問介護(ホームヘルプ)との差:自己負担の目安で+700円。実施している事業者が地域によって限られます。地域密着型のため、原則として住民票のある市区町村のサービスのみ利用できます。

訪問入浴介護(1,200〜1,300円/1回)

専用の浴槽を自宅へ運び込み、看護職員と介護職員が入浴を介助します。寝たきりの方でも入浴できます。向いているのは自宅の浴室では入浴が難しい、全身の清潔を保ちたい場合という場合です。

訪問介護(ホームヘルプ)との差:自己負担の目安で+850円。入浴前に看護職員が 健康状態を確認します。発熱などがある場合は清拭に変更されることがあります。

定期巡回・随時対応型訪問介護看護(5,700〜30,000円/月額)

24時間対応で、介護と看護が一体的に短時間の訪問を繰り返します。定額制です。向いているのは1日に複数回の介助が必要、医療的なケアも継続して必要な場合という場合です。

訪問介護(ホームヘルプ)との差:自己負担の目安で+17,450円。月額定額制のため、利用回数が少ないと割高になります。地域密着型で対象市区町村が限られます。

訪問介護(ホームヘルプ)の数字の出どころと、確かめ方

このページに出している数字は、62サービスを7分類に整理したデータベースから引いています。訪問介護(ホームヘルプ)だけを個別に調べて書いたものではなく、全62サービスを同じ項目立てで揃えたうえで、そのなかの1件として出しています。だから順位も平均も、その場で計算した値になります。

この記事の数字 性質 確かめ方
訪問介護(ホームヘルプ)の自己負担の目安 公表値や一般に知られている水準の目安 お住まいの市区町村または地域包括支援センターで実額を確認できます
順位・中央値・四分位 このサイトのデータベース内での計算値 同じ分類のページを開くと、同じ母集団で計算した数字が出ます
比較表の他のサービス 同じ形式で揃えた同一データベースの値 各サービスの個別ページで、より詳しい内訳を確認できます
制度・要件の説明 公表されている制度の内容を整理したもの 介護保険の制度は改正されます。市区町村の公表内容が一次情報です

数字を扱うときに気をつけているのは3点です。①幅で示すこと。ひとつの値に丸めると、条件によって動く部分が見えなくなります。②平均と中央値を分けて出すこと。極端な値があるときは、平均だけを見ると実態からずれます。③単位と母集団をそろえること。単位の違うものを混ぜて順位をつけても意味がありません。

それでも、ここに書いてあるのは判断の材料であって、結論ではありません。実際の条件は時期と相手によって変わります。決める前に、必ず一次情報にあたってください。

訪問介護(ホームヘルプ)にするかどうかの分かれ目

ここまでの数字を踏まえて、判断が分かれる点を3つに絞りました。どれかひとつでも「いいえ」なら、いったん止まって別の選択肢を見たほうが早いところです。

要介護認定を受けているか

訪問介護(ホームヘルプ)の対象は要支援1〜要介護5です。認定がなければ介護保険では使えません。申請から結果まで原則30日かかります。

「いいえ」なら:まず市区町村の窓口か地域包括支援センターに申請してください。認定前でも暫定のケアプランで始められる場合がありますが、結果によっては自己負担が生じます。

月の合計が限度額に収まるか

区分支給限度基準額の対象です。他のサービスと合算され、超えた分は全額自己負担になります。

「いいえ」なら:ケアプランを作る段階で、月の合計がいくらになるかを数字で出してもらってください。あとから請求されて気づくのがいちばん困ります。

対象外になることを把握しているか

生活援助は「本人のため」の家事に限られます。同居家族の分の調理や掃除、来客対応、庭の手入れなどは対象外です。

「いいえ」なら:介護保険で頼めることと、自費で頼むことを最初に切り分けてください。自費分の料金は事業所ごとに違います。

訪問介護(ホームヘルプ)について、さらに調べられていること

上で取り上げなかった質問のうち、検索されている数が多いものを5件足しました。

訪問介護(ホームヘルプ)は要介護いくつから使えますか?

訪問介護(ホームヘルプ)の対象は要支援1〜要介護5です。要支援の段階から使えるため、介護予防の目的でも組み込めます。

まず市区町村の窓口で要介護認定の申請をします。申請から結果が出るまでは原則30日です。認定が出る前でも、暫定のケアプランを作って利用を始められる場合がありますが、認定結果によっては自己負担が生じることがあるため、ケアマネジャーに確認してください。

訪問介護(ホームヘルプ)は区分支給限度基準額の対象ですか?

訪問介護(ホームヘルプ)は区分支給限度基準額の対象です。要介護度ごとに決まった1ヶ月の上限額のなかで、他のサービスと合わせて使います。上限を超えた分は全額自己負担になります。

要介護度 1ヶ月の上限額(目安) 1割負担のとき
要支援1 50,320円 5,032円
要支援2 105,310円 10,531円
要介護1 167,650円 16,765円
要介護3 270,480円 27,048円
要介護5 362,170円 36,217円

上限額は改定されることがあります。最新の金額はお住まいの市区町村または地域包括支援センターでご確認ください。

訪問介護(ホームヘルプ)と訪問入浴介護の違いは何ですか?

同じ「自宅で受ける」に分類される2つを並べます。

訪問介護(ホームヘルプ) 訪問入浴介護
自己負担(1割) 200〜600円/1回 1,200〜1,300円/1回
対象 要支援1〜要介護5 要介護1〜5
形態 訪問 訪問
頻度の目安 週1〜毎日 週1〜2回
限度額の枠 対象 対象

訪問介護(ホームヘルプ)が向くのは自宅で暮らし続けたい、家族が日中不在で見守りが必要な場合という場合、訪問入浴介護が向くのは自宅の浴室では入浴が難しい、全身の清潔を保ちたい場合という場合です。どちらかに決める必要はなく、組み合わせて使うこともできます。

訪問介護(ホームヘルプ)の費用は医療費控除の対象になりますか?

訪問介護(ホームヘルプ)のような福祉系のサービスは、単独では医療費控除の対象になりません。ただし医療系サービスと併せて利用している場合、自己負担額の一部が対象になることがあります。

判断は領収書の記載で行います。事業所が発行する領収書には、医療費控除の対象額が明記されていることが多いところです。年間の領収書をまとめて確認してください。制度の詳細は国税庁の公表内容および市区町村でご確認ください。

40代・50代でも訪問介護(ホームヘルプ)を使えますか?

介護保険は原則65歳以上が対象です。ただし40〜64歳でも、特定疾病に該当する場合は要介護認定を受けて訪問介護(ホームヘルプ)を利用できます。

特定疾病は16種類が定められており、末期がん、関節リウマチ、筋萎縮性側索硬化症、パーキンソン病関連疾患、脳血管疾患、初老期における認知症などが含まれます。該当するかどうかは主治医の意見書で判断されます。まず市区町村の窓口に相談してください。

訪問介護(ホームヘルプ)まわりの言葉を、もう少し細かく

本文に出てくる言葉のうち、意味を取り違えると判断そのものが変わるものを選んで、定義だけでなく「なぜそれが問題になるのか」まで書きました。

要介護

日常生活に継続的な介護が必要な状態。1から5まであり、5がもっとも重い。

介護保険の言葉は、似ていても制度上の扱いが違うものが多くあります。判断に迷ったらケアマネジャーか地域包括支援センターに確認してください。

ケアマネジャー

介護支援専門員。ケアプランを作り、事業所との調整を担う。作成費用の自己負担はない。

介護保険の言葉は、似ていても制度上の扱いが違うものが多くあります。判断に迷ったらケアマネジャーか地域包括支援センターに確認してください。

地域包括支援センター

市区町村が設置する高齢者の総合相談窓口。要支援の人のケアプランもここが担当する。

介護保険の言葉は、似ていても制度上の扱いが違うものが多くあります。判断に迷ったらケアマネジャーか地域包括支援センターに確認してください。

高額介護サービス費

1ヶ月の自己負担が上限を超えたとき、超えた分が払い戻される制度。申請が必要。

介護保険の言葉は、似ていても制度上の扱いが違うものが多くあります。判断に迷ったらケアマネジャーか地域包括支援センターに確認してください。

※ 掲載している金額は自己負担1割の場合の一般的な目安です。所得に応じて2割・3割負担となる場合があります。地域区分・事業所の体制加算・要介護度によって実際の金額は変動します。制度は改正されることがあるため、利用にあたっては必ずお住まいの市区町村または地域包括支援センターにご確認ください。本サイトは制度の一般的な情報を整理したものであり、個別の医療的判断を行うものではありません。