緊急通報システムの費用はいくら?自己負担の目安と対象者

緊急通報システム(きんきゅうつうほうしすてむ)にかかる費用の目安と、対象となる方の条件を整理しました。自己負担の目安は0円〜1,500円/月額です。

緊急通報システムの基本情報

分類 住まい・道具
読み方 きんきゅうつうほうしすてむ
自己負担の目安 0円〜1,500円/月額
対象となる要介護度 要支援1〜要介護5
介護保険 対象外(別制度・別料金)
利用頻度の目安 常時

自己負担の目安

緊急通報システムの自己負担は0円〜1,500円/月額が目安です(1割負担の場合)。幅があるのは、事業所の規模・提供時間・要介護度・地域区分によって単位数が変わるためです。

このサービスは介護保険の給付対象外です。費用は全額自己負担、または別の制度による扱いになります。

対象となる要介護度

緊急通報システムを利用できるのは要支援1〜要介護5の方です。

要支援1要支援2要介護1要介護2要介護3要介護4要介護5

どんなサービスか

ボタンひとつで消防や警備会社につながる装置を自宅に設置します。多くの市区町村が貸与しています。

こういう場合に使われています

ひとり暮らし、持病があって急変の心配がある場合に向いています。

緊急通報システムを使うときの注意点

介護保険の対象外で、市区町村の高齢福祉の事業として実施されます。所得によって負担額が変わります。

区分支給限度基準額との関係

緊急通報システムのような施設サービスは、在宅サービスとは扱いが異なり、区分支給限度基準額(1か月の利用上限)の管理対象外です。施設サービス費は要介護度ごとの定額(包括報酬)として計算されます。

在宅で訪問介護やデイサービスを組み合わせて使う場合は限度額の枠を意識する必要がありますが、施設に入所している間はその枠を使いません。ただし食費・居住費・日用品費は別に発生します。

在宅サービス 施設サービス
限度額の管理 あり(超過分は10割負担) なし(要介護度ごとの定額)
費用の決まり方 使った回数に応じて加算 入所日数に応じた定額
食費・居住費 原則かからない 別途かかる(軽減制度あり)

介護保険の対象外になる費用

緊急通報システムを利用するとき、介護保険が使えるのはサービス費の部分だけです。次の費用は保険の対象外で、全額自己負担になります。見落とすと想定より支払いが増えます。

  • 支給限度額を超えた分の工事費
  • 対象外の工事(新築・増築にあたるもの)
  • 搬入設置費が別途かかる用具

事業所によって扱いが異なる項目があります。契約前に「保険外で発生する費用の一覧」を出してもらってください。

住まい・道具の全9サービスを並べる

住まい・道具に分類されるサービスを、自己負担の軽い順に並べました。単位が異なるものが混ざるため、金額をそのまま比べるのではなく、単位とあわせて見てください。

サービス 自己負担の目安 対象 介護保険
福祉用具専門相談員 無料 要支援1〜要介護5 対象外
配食サービス 400円〜800円/1食 要支援1〜要介護5 対象外
緊急通報システム 0円〜1,500円/月額 要支援1〜要介護5 対象外
福祉有償運送 500円〜2,000円/1回 要支援1〜要介護5 対象外
福祉用具貸与 100円〜3,000円/月額 要支援1〜要介護5 適用
訪問理美容 2,000円〜6,000円/1回 要介護1〜5 対象外
特定福祉用具販売 0円〜10万円/年10万円上限 要支援1〜要介護5 適用
住宅改修 0円〜20万円/生涯20万円上限 要支援1〜要介護5 適用
介護リフォーム 0円〜20万円/工事 要支援1〜要介護5 対象外

負担を抑える方法

緊急通報システムは0円〜1,500円/月額と幅があります。上限と下限の差は1,500円。この差を埋める余地がどこにあるのかを、具体的に見ていきます。

購入ではなくレンタルを検討する

車いす・介護ベッド・歩行器などは貸与(レンタル)が原則で、自己負担は月額数百円程度です。買うと数万〜数十万円かかります。

住宅改修は20万円の枠を分けて使う

支給限度基準額20万円(自己負担1〜3割)は、一度に使い切る必要はありません。必要になった時点で分割して使えます。

自治体の助成制度を確認する

介護保険の住宅改修とは別に、市区町村独自の助成を設けている場合があります。併用できることがあります。

要介護度が3段階上がると再度20万円

住宅改修の枠は、要介護度が3段階以上重くなった場合と、転居した場合にリセットされます。

福祉用具専門相談員に相談する

同じ用途でも複数の製品があり、単位数が異なります。体に合うものを選ばないと使われずに終わります。

すべてを実行する必要はありません。事情に合うものから取り入れてください。削れないところを無理に削ると、あとで後悔することになります。

地域や条件で変わるところ

福祉用具貸与の価格には全国平均価格が公表されており、事業所はそれを超える価格を設定できません。ただし製品ごとに幅があるため、複数の候補を提示してもらってください。住宅改修の助成は自治体ごとに内容が異なります。

このページに載せている0円〜1,500円/月額という金額も、全国の平均的な水準を示したものです。お住まいの地域では上下することを前提に見てください。

金額が近い他分類の項目

緊急通報システムと費用の水準が近い項目を、ほかの分類から拾いました。全体のなかでの位置づけを掴む参考にしてください。

項目 分類 費用の目安
日常生活自立支援事業 制度・手続き 0円〜1,500円/1回
訪問看護 自宅で受ける 300円〜1,000円/1回
地域密着型通所介護 通って受ける 600円〜1,100円/1回
通所介護(デイサービス) 通って受ける 600円〜1,200円/1回

緊急通報システムのよくある質問

緊急通報システムの自己負担はいくらですか?

0円〜1,500円/月額が目安です(自己負担1割の場合)。所得によって2割・3割になる方は、その分だけ負担額が増えます。なお、このサービスは介護保険の対象外です。

緊急通報システムは誰が使えますか?

対象は要支援1〜要介護5です。介護保険の給付対象ではないため、認定がなくても利用できる場合があります。

緊急通報システムで注意することはありますか?

介護保険の対象外で、市区町村の高齢福祉の事業として実施されます。所得によって負担額が変わります。

ここまでの緊急通報システムのまとめ

  • 費用の目安は0円〜1,500円/月額
  • 対象は要支援1〜要介護5

最後にもう一度。介護保険の対象外で、市区町村の高齢福祉の事業として実施されます。所得によって負担額が変わります。

住まい・道具サービスの一覧

緊急通報システムについて実際によく調べられていること

検索されている質問のうち、緊急通報システムに関係するものを5件取り上げて、このページのデータで答えます。

緊急通報システムは要介護いくつから使えますか?

緊急通報システムの対象は要支援1〜要介護5です。要支援の段階から使えるため、介護予防の目的でも組み込めます。

まず市区町村の窓口で要介護認定の申請をします。申請から結果が出るまでは原則30日です。認定が出る前でも、暫定のケアプランを作って利用を始められる場合がありますが、認定結果によっては自己負担が生じることがあるため、ケアマネジャーに確認してください。

緊急通報システムを使いたいときはどこに相談すればいいですか?

相談先は認定の状況で変わります。

状況 相談先 すること
まだ認定を受けていない 市区町村の介護保険窓口/地域包括支援センター 要介護認定を申請する
要支援の認定がある 地域包括支援センター 介護予防ケアプランを作ってもらう
要介護の認定がある 担当のケアマネジャー ケアプランに緊急通報システムを組み込んでもらう

ケアプランの作成に自己負担はありません。事業所選びで迷う場合は、複数の候補を挙げてもらい、見学してから決められます。緊急通報システムは要支援1〜要介護5が対象です。

緊急通報システムに医師の指示は必要ですか?

緊急通報システムに主治医の指示書は原則として不要です。介護保険の対象外で、市区町村の高齢福祉の事業として実施されます。所得によって負担額が変わります。

ただし利用開始時には健康状態の確認があります。体調によっては内容が変更されることがあります。

緊急通報システムの自己負担はいくらですか?

緊急通報システムの自己負担の目安は0〜1,500円/月額です(1割負担の場合)。所得によって2割・3割になる方は、その倍・3倍が目安になります。

負担割合 1月額あたり 常時で使った場合の月額
1割 0〜1,500円 利用回数による
2割 0〜3,000円 利用回数による
3割 0〜4,500円 利用回数による

自分が何割かは負担割合証で確認できます。所得に応じて毎年判定され、7月に交付されます。1ヶ月の自己負担が上限を超えた場合は、高額介護サービス費として超えた分が払い戻されます(申請が必要です)。

緊急通報システムは区分支給限度基準額の対象ですか?

緊急通報システムは区分支給限度基準額の枠外です。このため、他のサービスの利用量を圧迫しません。ただし枠外であることと、費用がかからないことは別です。

上限額は改定されることがあります。最新の金額はお住まいの市区町村または地域包括支援センターでご確認ください。

自己負担の目安(中央)で見た緊急通報システムの位置

単位が違うものを並べても意味がないため、料金の単位が同じサービスだけで比べます。自己負担の目安(中央)が分かっている17サービスを小さい順に並べると、緊急通報システム(0〜1,500円/月額)は下から1番目、全体の0%の位置にあります。中央値は110,000円、いちばん小さいものが750円、いちばん大きいものが250,000円です。

水準 自己負担の目安(中央) 該当
もっとも小さい 750円 緊急通報システム
緊急通報システム 750円 全体の0%の位置
下から4分の1 17,850円
中央値 110,000円
上から4分の1 160,000円
もっとも大きい 250,000円 シニア向け分譲マンション

下位4分の1に入ります。この帯は負担が軽い帯です。回数を重ねても月の総額が膨らみにくく、まず組み込みやすい層です。

自己負担の目安(中央)がすぐ隣にあるのは夜間対応型訪問介護(1,000〜1,200円/月額)です。迷ったときはこの2つと並べると差が見えます。

緊急通報システムを決める前に確認すること

あとから「聞いていない」となりやすい点を5つ並べました。上から順に確認してください。

確認すること 見るポイント
要介護認定を受けているか 緊急通報システムの対象は要支援1〜要介護5です。認定がない場合は、市区町村の窓口で申請してください。結果が出るまで原則30日かかります。
対象外になること 介護保険の対象外で、市区町村の高齢福祉の事業として実施されます。所得によって負担額が変わります。
地域密着型かどうか 地域密着型のサービスは、原則としてその市区町村に住民票がある方だけが利用できます。転居の予定がある場合は先に確認してください。
自己負担の割合 負担割合証で1割・2割・3割のどれかを確認してください。緊急通報システムは1割なら0〜1,500円/月額、3割ならその3倍です。
限度額の枠に入るか 緊急通報システムは区分支給限度基準額の枠外です。他のサービスの利用量を圧迫しません。

緊急通報システムで失敗しやすい点と、避け方

認定が出る前に自費で契約してしまう

緊急通報システムを急いで使いたいあまり、要介護認定の申請前に自費で契約する例があります。認定は申請日にさかのぼって適用されるため、先に申請していれば保険が使えました。

避け方:まず市区町村の窓口で申請してください。認定前でも暫定のケアプランで利用を始められる場合があります。

事業所を1つも見学せずに決める

同じサービス名でも、事業所によって職員体制・送迎範囲・対応時間・雰囲気が違います。合わないまま続けると本人が行きたがらなくなります。

避け方:候補を2〜3か所出してもらい、可能なら見学または体験利用をしてから決めてください。

限度額を超えていることに気づかない

緊急通報システムは枠外ですが、併用する他のサービスで上限を超えることがあります。

避け方:ケアプランを作る段階で、月の合計がいくらになるかを数字で出してもらってください。

緊急通報システムまわりで出てくる用語

用語 意味
要支援 日常生活はおおむね自分でできるが、一部に支援が必要な状態。予防給付の対象。
地域包括支援センター 市区町村が設置する高齢者の総合相談窓口。要支援の人のケアプランもここが担当する。
要介護 日常生活に継続的な介護が必要な状態。1から5まであり、5がもっとも重い。

住まい・道具の9サービスを1枚の表で見る

緊急通報システムを含む住まい・道具の全9サービスを、自己負担(1割)・対象・形態・頻度・限度額の枠で並べました。自己負担の目安の小さい順です。横並びにすると、緊急通報システムがどのあたりに位置するのかが一目で分かります。

自己負担(1割) 対象 形態 頻度 限度額の枠
福祉用具専門相談員 無料 要支援1〜要介護5 相談 随時 枠外
配食サービス 400〜800円/1食 要支援1〜要介護5 用具 週1〜毎日 枠外
緊急通報システム 0〜1,500円/月額 要支援1〜要介護5 用具 常時 枠外
福祉有償運送 500〜2,000円/1回 要支援1〜要介護5 訪問 随時 枠外
福祉用具貸与 100〜3,000円/月額 要支援1〜要介護5 用具 継続 対象
訪問理美容 2,000〜6,000円/1回 要介護1〜5 訪問 月1回程度 枠外
特定福祉用具販売 0〜100,000円/年10万円上限 要支援1〜要介護5 用具 随時 対象
住宅改修 0〜200,000円/生涯20万円上限 要支援1〜要介護5 用具 1回 対象
介護リフォーム 0〜200,000円/工事 要支援1〜要介護5 用具 原則1回 枠外

この表の読み方は2つあります。ひとつは縦に見ること。同じ列で上下を比べると、その項目がどれだけ振れるのかが分かります。もうひとつは横に見ること。緊急通報システムの行だけを追うと、ある項目では上位でも別の項目では下位、という組み合わせが見えます。ひとつの数字だけで決めると、この組み合わせを見落とします。

数字で見た緊急通報システムの位置

自己負担の目安が分かっている17サービスを並べて、緊急通報システムがどこにあるのかを細かく出しました。順位だけでは「どれくらい離れているのか」が分かりません。散らばりまで見ると、その差が大きいのか小さいのかが判断できます。

見るもの 意味
緊急通報システムの自己負担の目安 750円 比べる基準になる数字
全体の平均 98,721円 極端な値に引っ張られる
全体の中央値 110,000円 実感に近いのはこちら
下から4分の1 17,850円 これ以下なら軽い部類
上から4分の1 160,000円 これ以上なら重い部類
上位1割の入口 250,000円 ここから先は例外的
散らばり(標準偏差) 86,220円 平均からどれだけ離れるのが普通か

緊急通報システムは下から1番目(全体の0%)です。平均との差は97,971円で、散らばり1つ分を超えています(-1.14)。やや外れた位置にあります。平均だけを見て決めると実態とずれます。

平均と中央値の差にも意味があります。ここでは平均98,721円に対して中央値110,000円で、両者はほぼ同じです。極端な値が少なく、平均を目安にしても大きくは外れません。

緊急通報システムと水準が近いサービス

分類をまたいで、自己負担の目安が緊急通報システム(0〜1,500円/月額)に近いサービスを集めました。同じ分類のなかで比べるだけでは、その水準が全体のどのあたりなのかが見えません。違う分類の同じ水準を並べると、感覚がつかめます。

サービス 分類 自己負担の目安 特徴
夜間対応型訪問介護 自宅で受ける 1,000〜1,200円/月額 夜間帯(18時〜8時)に定期巡回と、通報による随時訪問を行うサービスです。
福祉用具貸与 住まい・道具 100〜3,000円/月額 車いす・介護ベッド・歩行器・手すりなどをレンタルします。自己負担は月額のごく一部です。
介護保険料 制度・手続き 3,000〜9,000円/月額 40歳から生涯にわたって納めます。65歳以上は市区町村ごとに、
定期巡回・随時対応型訪問介護看護 自宅で受ける 5,700〜30,000円/月額 24時間対応で、介護と看護が一体的に短時間の訪問を繰り返します。定額制です。
小規模多機能型居宅介護 泊まって受ける 10,000〜28,000円/月額 「通い」「訪問」「泊まり」を一つの事業所が組み合わせて提供します。月額定額制です。
看護小規模多機能型居宅介護 泊まって受ける 12,000〜32,000円/月額 小規模多機能に訪問看護を加えたサービス。医療ニーズの高い方に対応します。

同じ水準でも、分類が違えば中身は別物です。夜間対応型訪問介護と緊急通報システムは数字の上では近くても、自宅で受けると住まい・道具では前提が違います。数字が近いことは「置き換えられる」という意味ではありません。何を得るためにその数字を払うのかで判断してください。

緊急通報システムより軽いもの・重いもの

緊急通報システムを真ん中に置いて、自己負担の目安が前後にあるサービスを並べました。いまの候補が重すぎると感じたら左の表へ、物足りなければ右の表へ移る、という探し方ができます。

緊急通報システムより重い5サービス

サービス 分類 自己負担の目安 緊急通報システムとの差
夜間対応型訪問介護 自宅で受ける 1,000〜1,200円/月額 +350円
福祉用具貸与 住まい・道具 100〜3,000円/月額 +800円
介護保険料 制度・手続き 3,000〜9,000円/月額 +5,250円
定期巡回・随時対応型訪問介護看護 自宅で受ける 5,700〜30,000円/月額 +17,100円
小規模多機能型居宅介護 泊まって受ける 10,000〜28,000円/月額 +18,250円

緊急通報システムより軽いものはこの母集団にありません。上側では+350円動きます。段階的に見ると、いまの選択がどれだけ思い切ったものなのかが分かります。

分類ごとの水準と、住まい・道具の位置

このサイトで扱っている5分類を、自己負担の目安の中央値で並べました。緊急通報システムが属する住まい・道具は5番目です。まずどの分類を見るべきかを決めると、そのあとの比較が短くて済みます。

分類 サービス数 いちばん低い 中央 いちばん高い
施設に入る 10 70,000円 160,000円 250,000円
泊まって受ける 2 19,000円 22,000円 22,000円
自宅で受ける 2 1,100円 17,850円 17,850円
制度・手続き 1 6,000円 6,000円 6,000円
住まい・道具 2 750円 1,550円 1,550円

分類ごとに水準が違うのは、自宅・通所・宿泊・入所では、提供する体制も時間の長さも違うためです。単位(1回・1日・月額)もそろっていません。分類をまたいで数字だけを比べても意味がありません。同じ分類のなかで比べたうえで、分類そのものを選び直せるかどうかを考えてください。

緊急通報システムのデータを一項目ずつ読む

ページの先頭に出している基本情報を、一項目ずつ何を意味するのかまで書き下しました。表だけを見て分かった気になると、判断の材料を取り違えます。

自己負担の目安:0〜1,500円/月額

1割負担の場合の目安です。所得によって2割・3割になる方は、その倍・3倍になります。自分が何割かは毎年7月に届く負担割合証で確認できます。

対象:要支援1〜要介護5

要支援の段階から使えます。介護予防の目的でも組み込めます。認定がない場合は、まず市区町村の窓口で申請してください。結果が出るまで原則30日かかります。

形態:用具

どこで受けるかによって、家族の負担も本人の生活リズムも変わります。数字が同じでも、暮らし方への影響は別物です。

頻度の目安:常時

常時が目安です。回数の上限そのものは決まっていませんが、事業所の受け入れ体制と本人の状態で決まります。

限度額の枠:枠外

区分支給限度基準額の枠外です。他のサービスの利用量を圧迫しません。ただし費用がかからないという意味ではありません。

注意点:介護保険の対象外で、市区町村の高齢福祉の事業として実施されます。所得によって負担額が変わります。

対象外になるものを知らないまま頼むと、自費で請求されます。先に切り分けておいてください。

住まい・道具のほかのサービスを短く見る

緊急通報システムと同じ住まい・道具にあるサービスを、自己負担の目安の順にひとつずつ。緊急通報システムが合わないと感じたときに、次にどれを見ればよいかの当たりがつきます。

福祉用具専門相談員(—)

福祉用具を選ぶときに相談にのる専門職です。事業所に配置が義務づけられています。向いているのはどの用具が体に合うか分からない、使い方に不安がある場合という場合です。

緊急通報システムとの差:自己負担の目安で−750円。相談自体に費用はかかりません。合わない用具を使い続けると転倒の原因になるため、必ず相談してください。

配食サービス(400〜800円/1食)

栄養に配慮した食事を自宅へ届けます。届けるときに安否の確認を兼ねている事業者が多くあります。向いているのは調理が難しい、栄養が偏っている、日中ひとりで過ごす時間が長い場合という場合です。

緊急通報システムとの差:自己負担の目安で−150円。介護保険の給付ではありません。市区町村の助成がある地域と、全額自己負担の地域があります。

福祉有償運送(500〜2,000円/1回)

NPOや社会福祉法人が、単独での移動が難しい方を有償で送迎する仕組みです。タクシーより安く設定されています。向いているのは通院や買い物の移動手段がない場合という場合です。

緊急通報システムとの差:自己負担の目安で+500円。事前の会員登録が必要です。実施している団体は地域によって差があります。

福祉用具貸与(100〜3,000円/月額)

車いす・介護ベッド・歩行器・手すりなどをレンタルします。自己負担は月額のごく一部です。向いているのは身体状況に合わせて用具を試したい、購入せず使いたい場合という場合です。

緊急通報システムとの差:自己負担の目安で+800円。要支援1・2と要介護1では、車いすや介護ベッドは原則として給付対象外です(例外給付の申請が必要)。

訪問理美容(2,000〜6,000円/1回)

理容師・美容師が自宅や施設を訪問して散髪や整髪を行います。向いているのは外出が難しく、店舗まで行けない場合という場合です。

緊急通報システムとの差:自己負担の目安で+3,250円。介護保険の給付対象ではありません。市区町村が利用券を配布している地域があります。

特定福祉用具販売(0〜100,000円/年10万円上限)

入浴補助用具やポータブルトイレなど、貸与になじまない用具を購入する際に給付されます。向いているのは排泄・入浴の補助用具が必要な場合という場合です。

緊急通報システムとの差:自己負担の目安で+49,250円。年間10万円が上限です(4月〜翌3月)。指定事業者からの購入でないと給付されません。先に相談してください。

住宅改修(0〜200,000円/生涯20万円上限)

手すりの取り付け、段差の解消、扉の交換など、自宅の改修費用が給付されます。向いているのは転倒予防、車いすでの移動をしやすくしたい場合という場合です。

緊急通報システムとの差:自己負担の目安で+99,250円。原則として生涯で20万円までです。着工前に申請が必要で、事後申請は認められません。要介護度が3段階上がると再度利用できます。

介護リフォーム(0〜200,000円/工事)

手すりの設置、段差の解消、扉の取り替えなどを行います。介護保険の住宅改修と自費工事に分かれます。向いているのは転倒が心配、車いすで生活する見込みがある場合という場合です。

緊急通報システムとの差:自己負担の目安で+99,250円。介護保険で使えるのは上限20万円までで、対象工事も6種類に限られます。着工前の申請が必須です。

緊急通報システムの数字は、どこから来ているか

このページに出している数字は、62サービスを7分類に整理したデータベースから引いています。緊急通報システムだけを個別に調べて書いたものではなく、全62サービスを同じ項目立てで揃えたうえで、そのなかの1件として出しています。だから順位も平均も、その場で計算した値になります。

この記事の数字 性質 確かめ方
緊急通報システムの自己負担の目安 公表値や一般に知られている水準の目安 お住まいの市区町村または地域包括支援センターで実額を確認できます
順位・中央値・四分位 このサイトのデータベース内での計算値 同じ分類のページを開くと、同じ母集団で計算した数字が出ます
比較表の他のサービス 同じ形式で揃えた同一データベースの値 各サービスの個別ページで、より詳しい内訳を確認できます
制度・要件の説明 公表されている制度の内容を整理したもの 介護保険の制度は改正されます。市区町村の公表内容が一次情報です

数字を扱うときに気をつけているのは3点です。①幅で示すこと。ひとつの値に丸めると、条件によって動く部分が見えなくなります。②平均と中央値を分けて出すこと。極端な値があるときは、平均だけを見ると実態からずれます。③単位と母集団をそろえること。単位の違うものを混ぜて順位をつけても意味がありません。

それでも、ここに書いてあるのは判断の材料であって、結論ではありません。実際の条件は時期と相手によって変わります。決める前に、必ず一次情報にあたってください。

緊急通報システムにするかどうかの分かれ目

ここまでの数字を踏まえて、判断が分かれる点を3つに絞りました。どれかひとつでも「いいえ」なら、いったん止まって別の選択肢を見たほうが早いところです。

要介護認定を受けているか

緊急通報システムの対象は要支援1〜要介護5です。認定がなければ介護保険では使えません。申請から結果まで原則30日かかります。

「いいえ」なら:まず市区町村の窓口か地域包括支援センターに申請してください。認定前でも暫定のケアプランで始められる場合がありますが、結果によっては自己負担が生じます。

月の合計が限度額に収まるか

枠外のサービスですが、併用する他のサービスで上限を超えることがあります。

「いいえ」なら:ケアプランを作る段階で、月の合計がいくらになるかを数字で出してもらってください。あとから請求されて気づくのがいちばん困ります。

対象外になることを把握しているか

介護保険の対象外で、市区町村の高齢福祉の事業として実施されます。所得によって負担額が変わります。

「いいえ」なら:介護保険で頼めることと、自費で頼むことを最初に切り分けてください。自費分の料金は事業所ごとに違います。

緊急通報システムについて、さらに調べられていること

上で取り上げなかった質問のうち、検索されている数が多いものを4件足しました。

緊急通報システムで対象外になるものはありますか?

あります。介護保険の対象外で、市区町村の高齢福祉の事業として実施されます。所得によって負担額が変わります。

介護保険は「本人の生活を維持するために必要なこと」に限られます。同居家族の分の家事、来客への対応、日常的でない大掃除や庭木の手入れなどは対象外です。対象外のことを頼みたい場合は、介護保険外の自費サービスとして依頼する形になります。料金は事業所ごとに設定されています。

緊急通報システムと福祉用具貸与の違いは何ですか?

同じ「住まい・道具」に分類される2つを並べます。

緊急通報システム 福祉用具貸与
自己負担(1割) 0〜1,500円/月額 100〜3,000円/月額
対象 要支援1〜要介護5 要支援1〜要介護5
形態 用具 用具
頻度の目安 常時 継続
限度額の枠 枠外 対象

緊急通報システムが向くのはひとり暮らし、持病があって急変の心配がある場合という場合、福祉用具貸与が向くのは身体状況に合わせて用具を試したい、購入せず使いたい場合という場合です。どちらかに決める必要はなく、組み合わせて使うこともできます。

緊急通報システムの費用は医療費控除の対象になりますか?

緊急通報システムのような福祉系のサービスは、単独では医療費控除の対象になりません。ただし医療系サービスと併せて利用している場合、自己負担額の一部が対象になることがあります。

判断は領収書の記載で行います。事業所が発行する領収書には、医療費控除の対象額が明記されていることが多いところです。年間の領収書をまとめて確認してください。制度の詳細は国税庁の公表内容および市区町村でご確認ください。

40代・50代でも緊急通報システムを使えますか?

介護保険は原則65歳以上が対象です。ただし40〜64歳でも、特定疾病に該当する場合は要介護認定を受けて緊急通報システムを利用できます。

特定疾病は16種類が定められており、末期がん、関節リウマチ、筋萎縮性側索硬化症、パーキンソン病関連疾患、脳血管疾患、初老期における認知症などが含まれます。該当するかどうかは主治医の意見書で判断されます。まず市区町村の窓口に相談してください。

緊急通報システムで出てきた言葉の中身

本文に出てくる言葉のうち、意味を取り違えると判断そのものが変わるものを選んで、定義だけでなく「なぜそれが問題になるのか」まで書きました。

要介護

日常生活に継続的な介護が必要な状態。1から5まであり、5がもっとも重い。

介護保険の言葉は、似ていても制度上の扱いが違うものが多くあります。判断に迷ったらケアマネジャーか地域包括支援センターに確認してください。

施設サービス

施設に入所して受けるサービス。特別養護老人ホーム、介護老人保健施設、介護医療院がある。

介護保険の言葉は、似ていても制度上の扱いが違うものが多くあります。判断に迷ったらケアマネジャーか地域包括支援センターに確認してください。

地域包括支援センター

市区町村が設置する高齢者の総合相談窓口。要支援の人のケアプランもここが担当する。

介護保険の言葉は、似ていても制度上の扱いが違うものが多くあります。判断に迷ったらケアマネジャーか地域包括支援センターに確認してください。

※ 掲載している金額は自己負担1割の場合の一般的な目安です。所得に応じて2割・3割負担となる場合があります。地域区分・事業所の体制加算・要介護度によって実際の金額は変動します。制度は改正されることがあるため、利用にあたっては必ずお住まいの市区町村または地域包括支援センターにご確認ください。本サイトは制度の一般的な情報を整理したものであり、個別の医療的判断を行うものではありません。