療養通所介護の費用はいくら?自己負担の目安と対象者

療養通所介護(りょうようつうしょかいご)にかかる費用の目安と、対象となる方の条件を整理しました。自己負担の目安は1,200円〜2,000円/1回です。

療養通所介護の基本情報

分類 通って受ける
読み方 りょうようつうしょかいご
自己負担の目安 1,200円〜2,000円/1回
対象となる要介護度 要介護1〜5
介護保険 適用される
利用頻度の目安 週1〜3回

自己負担の目安

療養通所介護の自己負担は1,200円〜2,000円/1回が目安です(1割負担の場合)。幅があるのは、事業所の規模・提供時間・要介護度・地域区分によって単位数が変わるためです。

このサービスは介護保険の給付対象です。負担割合は所得に応じて1割・2割・3割に分かれ、毎年7月に交付される負担割合証で確認できます。2割負担なら記載額の2倍、3割負担なら3倍が目安になります。

同じ分類のなかでの位置づけ

「通って受ける」に分類され単位が同じ5サービスを負担額で並べると、療養通所介護は5番目です。もっとも負担が軽いのは地域密着型通所介護(600円〜1,100円/1回)、もっとも重いのは療養通所介護(1,200円〜2,000円/1回)となります。

対象となる要介護度

療養通所介護を利用できるのは要介護1〜5の方です。

要支援1要支援2要介護1要介護2要介護3要介護4要介護5

どんなサービスか

常に看護師の観察が必要な方を対象にした通所です。定員が少なく、看護職員が手厚く配置されます。

こういう場合に使われています

医療的なケアが必要で、通常のデイサービスでは受け入れが難しい場合に向いています。

療養通所介護で注意したいこと

事業所の数が限られています。対象は難病や末期がんなど、常時看護が必要な方に絞られます。

負担割合別の自己負担額

介護保険の自己負担は、所得に応じて1割・2割・3割に分かれます。毎年7月に交付される介護保険負担割合証で確認できます。療養通所介護の場合、割合ごとの金額は次のとおりです。

負担割合 自己負担額 単位
1割負担(多くの方) 1,200円 〜 2,000円 1回
2割負担(一定以上の所得) 2,400円 〜 4,000円 1回
3割負担(現役並み所得) 3,600円 〜 6,000円 1回

本サイトの各ページに載せている金額は、すべて1割負担の場合の目安です。2割・3割に該当する場合は、表のとおり負担が増えます。なお1か月の自己負担が上限額を超えた分は、高額介護サービス費として申請により払い戻されます。

区分支給限度基準額のなかでの位置づけ

介護保険には、要介護度ごとに1か月に使えるサービス費用の上限(区分支給限度基準額)が定められています。療養通所介護を週2回(月8回)利用した場合、自己負担12,800円は、限度額のなかでどれくらいを占めるのかを見てみます。

要介護度 1か月の限度額(総額) 療養通所介護の利用分(1割負担) 限度額に占める割合
要介護1 167,650円 12,800円 約76%
要介護3 270,480円 12,800円 約47%
要介護5 362,170円 12,800円 約35%

限度額は総額(10割)に対する枠です。自己負担が1割の方の場合、実際の支払いは表の10分の1になりますが、枠の消費は総額で計算されます。枠を超えた分は全額自己負担になるため、複数のサービスを組み合わせるときはケアマネジャーに残枠を確認してもらってください。

介護保険の対象外になる費用

療養通所介護を利用するとき、介護保険が使えるのはサービス費の部分だけです。次の費用は保険の対象外で、全額自己負担になります。見落とすと想定より支払いが増えます。

  • 食費・おやつ代(1日600〜900円程度)
  • 日用品費
  • レクリエーションの材料費
  • 理美容代

事業所によって扱いが異なる項目があります。契約前に「保険外で発生する費用の一覧」を出してもらってください。

「通って受ける」の全5サービスを並べる

「通って受ける」に分類されるサービスを、自己負担の軽い順に並べました。単位が異なるものが混ざるため、金額をそのまま比べるのではなく、単位とあわせて見てください。

サービス 自己負担の目安 対象 介護保険
地域密着型通所介護 600円〜1,100円/1回 要介護1〜5 適用
通所介護(デイサービス) 600円〜1,200円/1回 要介護1〜5 適用
通所リハビリテーション(デイケア) 700円〜1,300円/1回 要支援1〜要介護5 適用
認知症対応型通所介護 900円〜1,500円/1回 要介護1〜5 適用
療養通所介護 1,200円〜2,000円/1回 要介護1〜5 適用

負担を抑える方法

療養通所介護は1,200円〜2,000円/1回と幅があります。上限と下限の差は800円。この差を埋める余地がどこにあるのかを、具体的に見ていきます。

食費・おやつ代は保険外と理解しておく

通所サービスの利用料は介護保険の対象ですが、食費とおやつ代は全額自己負担です。1日あたり600〜900円程度が一般的で、月に換算すると大きな額になります。

利用回数をケアプランで調整する

週の回数を1回減らすだけで、月の自己負担は数千円単位で変わります。本人の状態と家族の負担のバランスで決めてください。

加算の内容を確認する

入浴介助加算、個別機能訓練加算、送迎加算など、事業所によって付く加算が異なります。必要なサービスかどうかを見て選べます。

高額介護サービス費を申請する

1か月の自己負担が上限を超えた分は、申請により払い戻されます。

体験利用を活用する

多くの事業所が1日体験を受け付けています。合わない事業所に通い続けるより、先に確かめるほうが結果的に無駄がありません。

すべてを実行する必要はありません。事情に合うものから取り入れてください。削れないところを無理に削ると、あとで後悔することになります。

地域や条件で変わるところ

通所サービスは事業所ごとに規模と体制が異なり、それに応じて単位数が変わります。大規模事業所のほうが1回あたりの単位数は低く設定されています。送迎範囲も事業所ごとに決まっているため、自宅の場所によって選べる事業所が限られる場合があります。

このページに載せている1,200円〜2,000円/1回という金額も、全国の平均的な水準を示したものです。お住まいの地域では上下することを前提に見てください。

金額が近い他分類の項目

療養通所介護と費用の水準が近い項目を、ほかの分類から拾いました。全体のなかでの位置づけを掴む参考にしてください。

項目 分類 費用の目安
福祉用具貸与 住まい・道具 100円〜3,000円/月額
家族会 相談先 0円〜3,000円/年会費
訪問入浴介護 自宅で受ける 1,200円〜1,300円/1回
福祉有償運送 住まい・道具 500円〜2,000円/1回

療養通所介護でよく出る質問

療養通所介護の自己負担はいくらですか?

1,200円〜2,000円/1回が目安です(自己負担1割の場合)。所得によって2割・3割になる方は、その分だけ負担額が増えます。

療養通所介護は誰が使えますか?

対象は要介護1〜5です。介護保険の適用を受けるには、要介護(要支援)認定を受けている必要があります。

療養通所介護で注意することはありますか?

事業所の数が限られています。対象は難病や末期がんなど、常時看護が必要な方に絞られます。

「通って受ける」のなかで費用は高いほうですか?

「通って受ける」に分類され単位が同じ5サービスを負担額で並べると、療養通所介護は5番目です。もっとも安いのは地域密着型通所介護(600円〜1,100円/1回)、もっとも高いのは療養通所介護(1,200円〜2,000円/1回)です。

療養通所介護のまとめ

  • 費用の目安は1,200円〜2,000円/1回
  • 対象は要介護1〜5

最後にもう一度。事業所の数が限られています。対象は難病や末期がんなど、常時看護が必要な方に絞られます。

通って受けるサービスの一覧

療養通所介護について実際によく調べられていること

検索されている質問のうち、療養通所介護に関係するものを5件取り上げて、このページのデータで答えます。

療養通所介護は要介護いくつから使えますか?

療養通所介護の対象は要介護1〜5です。要支援では使えません。要介護の認定を受けてからになります。

まず市区町村の窓口で要介護認定の申請をします。申請から結果が出るまでは原則30日です。認定が出る前でも、暫定のケアプランを作って利用を始められる場合がありますが、認定結果によっては自己負担が生じることがあるため、ケアマネジャーに確認してください。

療養通所介護を使いたいときはどこに相談すればいいですか?

相談先は認定の状況で変わります。

状況 相談先 すること
まだ認定を受けていない 市区町村の介護保険窓口/地域包括支援センター 要介護認定を申請する
要支援の認定がある 地域包括支援センター 介護予防ケアプランを作ってもらう
要介護の認定がある 担当のケアマネジャー ケアプランに療養通所介護を組み込んでもらう

ケアプランの作成に自己負担はありません。事業所選びで迷う場合は、複数の候補を挙げてもらい、見学してから決められます。療養通所介護は要介護1〜5が対象です。

療養通所介護と通所介護(デイサービス)の違いは何ですか?

同じ「通って受ける」に分類される2つを並べます。

療養通所介護 通所介護(デイサービス)
自己負担(1割) 1,200〜2,000円/1回 600〜1,200円/1回
対象 要介護1〜5 要介護1〜5
形態 通所 通所
頻度の目安 週1〜3回 週1〜5回
限度額の枠 対象 対象

療養通所介護が向くのは医療的なケアが必要で、通常のデイサービスでは受け入れが難しい場合という場合、通所介護(デイサービス)が向くのは日中の活動の場がほしい、家族の介護負担を減らしたい場合という場合です。どちらかに決める必要はなく、組み合わせて使うこともできます。

40代・50代でも療養通所介護を使えますか?

介護保険は原則65歳以上が対象です。ただし40〜64歳でも、特定疾病に該当する場合は要介護認定を受けて療養通所介護を利用できます。

特定疾病は16種類が定められており、末期がん、関節リウマチ、筋萎縮性側索硬化症、パーキンソン病関連疾患、脳血管疾患、初老期における認知症などが含まれます。該当するかどうかは主治医の意見書で判断されます。まず市区町村の窓口に相談してください。

療養通所介護の自己負担はいくらですか?

療養通所介護の自己負担の目安は1,200〜2,000円/1回です(1割負担の場合)。所得によって2割・3割になる方は、その倍・3倍が目安になります。

負担割合 11回あたり 週1〜3回で使った場合の月額
1割 1,200〜2,000円 4,800〜16,000円
2割 2,400〜4,000円 9,600〜32,000円
3割 3,600〜6,000円 14,400〜48,000円

自分が何割かは負担割合証で確認できます。所得に応じて毎年判定され、7月に交付されます。1ヶ月の自己負担が上限を超えた場合は、高額介護サービス費として超えた分が払い戻されます(申請が必要です)。

自己負担の目安(中央)で見た療養通所介護の位置

単位が違うものを並べても意味がないため、料金の単位が同じサービスだけで比べます。自己負担の目安(中央)が分かっている16サービスを小さい順に並べると、療養通所介護(1,200〜2,000円/1回)は下から15番目、全体の88%の位置にあります。中央値は900円、いちばん小さいものが350円、いちばん大きいものが4,000円です。

水準 自己負担の目安(中央) 該当
もっとも小さい 350円 訪問リハビリテーション
下から4分の1 500円
中央値 900円
上から4分の1 1,250円
療養通所介護 1,600円 全体の88%の位置
もっとも大きい 4,000円 訪問理美容

上位4分の1に入ります。この帯は負担が重い帯です。区分支給限度基準額を使い切りやすいため、他のサービスとの組み合わせに注意が要ります。

自己負担の目安(中央)がすぐ隣にあるのは福祉有償運送(500〜2,000円/1回)と訪問理美容(2,000〜6,000円/1回)です。迷ったときはこの2つと並べると差が見えます。

療養通所介護を決める前に確認すること

あとから「聞いていない」となりやすい点を5つ並べました。上から順に確認してください。

確認すること 見るポイント
要介護認定を受けているか 療養通所介護の対象は要介護1〜5です。認定がない場合は、市区町村の窓口で申請してください。結果が出るまで原則30日かかります。
対象外になること 事業所の数が限られています。対象は難病や末期がんなど、常時看護が必要な方に絞られます。
地域密着型かどうか 地域密着型のサービスは、原則としてその市区町村に住民票がある方だけが利用できます。転居の予定がある場合は先に確認してください。
自己負担の割合 負担割合証で1割・2割・3割のどれかを確認してください。療養通所介護は1割なら1,200〜2,000円/1回、3割ならその3倍です。
限度額の枠に入るか 療養通所介護は区分支給限度基準額の対象です。他のサービスと合わせた合計で上限を判断します。

療養通所介護で気をつけたいところと、その避け方

認定が出る前に自費で契約してしまう

療養通所介護を急いで使いたいあまり、要介護認定の申請前に自費で契約する例があります。認定は申請日にさかのぼって適用されるため、先に申請していれば保険が使えました。

避け方:まず市区町村の窓口で申請してください。認定前でも暫定のケアプランで利用を始められる場合があります。

事業所を1つも見学せずに決める

同じサービス名でも、事業所によって職員体制・送迎範囲・対応時間・雰囲気が違います。合わないまま続けると本人が行きたがらなくなります。

避け方:候補を2〜3か所出してもらい、可能なら見学または体験利用をしてから決めてください。

限度額を超えていることに気づかない

療養通所介護は区分支給限度基準額の対象です。他のサービスと合わせて上限を超えると、超えた分は全額自己負担になります。

避け方:ケアプランを作る段階で、月の合計がいくらになるかを数字で出してもらってください。

療養通所介護のページで使っている用語

用語 意味
要支援 日常生活はおおむね自分でできるが、一部に支援が必要な状態。予防給付の対象。
ケアプラン 利用するサービスの種類・回数・事業所を決めた計画書。ケアマネジャーが作成する。
負担割合証 自己負担が1割か2割か3割かを示す証明書。所得に応じて毎年判定され、7月に交付される。
要介護 日常生活に継続的な介護が必要な状態。1から5まであり、5がもっとも重い。
区分支給限度基準額 要介護度ごとに決まる、介護保険で使える1ヶ月の上限額。超えた分は全額自己負担になる。

「通って受ける」の5サービスを1枚の表で見る

療養通所介護を含む通って受けるの全5サービスを、自己負担(1割)・対象・形態・頻度・限度額の枠で並べました。自己負担の目安の小さい順です。横並びにすると、療養通所介護がどのあたりに位置するのかが一目で分かります。

自己負担(1割) 対象 形態 頻度 限度額の枠
地域密着型通所介護 600〜1,100円/1回 要介護1〜5 通所 週1〜5回 対象
通所介護(デイサービス) 600〜1,200円/1回 要介護1〜5 通所 週1〜5回 対象
通所リハビリテーション(デイケア) 700〜1,300円/1回 要支援1〜要介護5 通所 週1〜3回 対象
認知症対応型通所介護 900〜1,500円/1回 要介護1〜5 通所 週1〜5回 対象
療養通所介護 1,200〜2,000円/1回 要介護1〜5 通所 週1〜3回 対象

この表の読み方は2つあります。ひとつは縦に見ること。同じ列で上下を比べると、その項目がどれだけ振れるのかが分かります。もうひとつは横に見ること。療養通所介護の行だけを追うと、ある項目では上位でも別の項目では下位、という組み合わせが見えます。ひとつの数字だけで決めると、この組み合わせを見落とします。

数字で見た療養通所介護の位置

自己負担の目安が分かっている16サービスを並べて、療養通所介護がどこにあるのかを細かく出しました。順位だけでは「どれくらい離れているのか」が分かりません。散らばりまで見ると、その差が大きいのか小さいのかが判断できます。

見るもの 意味
療養通所介護の自己負担の目安 1,600円 比べる基準になる数字
全体の平均 1,038円 極端な値に引っ張られる
全体の中央値 900円 実感に近いのはこちら
下から4分の1 500円 これ以下なら軽い部類
上から4分の1 1,250円 これ以上なら重い部類
上位1割の入口 1,600円 ここから先は例外的
散らばり(標準偏差) 843円 平均からどれだけ離れるのが普通か

療養通所介護は下から15番目(全体の88%)です。平均との差は562円で、散らばり1つ分を下回っています(+0.67)。全体の真ん中あたりで、標準的な水準です。

平均と中央値の差にも意味があります。ここでは平均1,038円に対して中央値900円で、平均のほうが高く出ています。一部の大きな値に引っ張られているので、平均を目安にすると実際より高く見積もることになります。

療養通所介護と水準が近いサービス

分類をまたいで、自己負担の目安が療養通所介護(1,200〜2,000円/1回)に近いサービスを集めました。同じ分類のなかで比べるだけでは、その水準が全体のどのあたりなのかが見えません。違う分類の同じ水準を並べると、感覚がつかめます。

サービス 分類 自己負担の目安 特徴
訪問入浴介護 自宅で受ける 1,200〜1,300円/1回 専用の浴槽を自宅へ運び込み、看護職員と介護職員が入浴を介助します。
福祉有償運送 住まい・道具 500〜2,000円/1回 NPOや社会福祉法人が、単独での移動が難しい方を有償で送迎する仕組みです。
認知症対応型通所介護 通って受ける 900〜1,500円/1回 認知症の方を対象とした専門のデイサービス。定員12人以下で手厚い体制です。
通所リハビリテーション(デイケア) 通って受ける 700〜1,300円/1回 医療機関や介護老人保健施設に通い、専門職によるリハビリを受けます。
訪問歯科診療 自宅で受ける 500〜1,500円/1回 歯科医師と歯科衛生士が自宅を訪問し、治療と口腔ケアを行います。医療保険が中心です。
通所介護(デイサービス) 通って受ける 600〜1,200円/1回 日帰りで施設に通い、入浴・食事・レクリエーション・機能訓練を受けます。

同じ水準でも、分類が違えば中身は別物です。訪問入浴介護と療養通所介護は数字の上では近くても、自宅で受けると通って受けるでは前提が違います。数字が近いことは「置き換えられる」という意味ではありません。何を得るためにその数字を払うのかで判断してください。

療養通所介護より軽いもの・重いもの

療養通所介護を真ん中に置いて、自己負担の目安が前後にあるサービスを並べました。いまの候補が重すぎると感じたら左の表へ、物足りなければ右の表へ移る、という探し方ができます。

療養通所介護より軽い5サービス

サービス 分類 自己負担の目安 療養通所介護との差
福祉有償運送 住まい・道具 500〜2,000円/1回 −350円
訪問入浴介護 自宅で受ける 1,200〜1,300円/1回 −350円
認知症対応型通所介護 通って受ける 900〜1,500円/1回 −400円
訪問歯科診療 自宅で受ける 500〜1,500円/1回 −600円
通所リハビリテーション(デイケア) 通って受ける 700〜1,300円/1回 −600円

療養通所介護より重い1サービス

サービス 分類 自己負担の目安 療養通所介護との差
訪問理美容 住まい・道具 2,000〜6,000円/1回 +2,400円

ひとつ隣に動かすと、自己負担の目安は下側で−350円、上側で+2,400円動きます。段階的に見ると、いまの選択がどれだけ思い切ったものなのかが分かります。

分類ごとの水準と、通って受けるの位置

このサイトで扱っている4分類を、自己負担の目安の中央値で並べました。療養通所介護が属する通って受けるは2番目です。まずどの分類を見るべきかを決めると、そのあとの比較が短くて済みます。

分類 サービス数 いちばん低い 中央 いちばん高い
住まい・道具 2 1,250円 4,000円 4,000円
通って受ける 5 850円 1,000円 1,600円
制度・手続き 2 500円 750円 750円
自宅で受ける 7 350円 450円 1,250円

分類ごとに水準が違うのは、自宅・通所・宿泊・入所では、提供する体制も時間の長さも違うためです。単位(1回・1日・月額)もそろっていません。分類をまたいで数字だけを比べても意味がありません。同じ分類のなかで比べたうえで、分類そのものを選び直せるかどうかを考えてください。

療養通所介護のデータを一項目ずつ読む

ページの先頭に出している基本情報を、一項目ずつ何を意味するのかまで書き下しました。表だけを見て分かった気になると、判断の材料を取り違えます。

自己負担の目安:1,200〜2,000円/1回

1割負担の場合の目安です。所得によって2割・3割になる方は、その倍・3倍になります。自分が何割かは毎年7月に届く負担割合証で確認できます。

対象:要介護1〜5

要支援では使えません。要介護の認定を受けてからになります。認定がない場合は、まず市区町村の窓口で申請してください。結果が出るまで原則30日かかります。

形態:通所

どこで受けるかによって、家族の負担も本人の生活リズムも変わります。数字が同じでも、暮らし方への影響は別物です。

頻度の目安:週1〜3回

週1〜3回が目安です。回数の上限そのものは決まっていませんが、区分支給限度基準額の範囲に収める必要があるため、実質的にはここで上限が決まります。

限度額の枠:対象

要介護度ごとの1ヶ月の上限額のなかで、他のサービスと合わせて使います。超えた分は全額自己負担です。

注意点:事業所の数が限られています。対象は難病や末期がんなど、常時看護が必要な方に絞られます。

対象外になるものを知らないまま頼むと、自費で請求されます。先に切り分けておいてください。

「通って受ける」のほかのサービスを短く見る

療養通所介護と同じ通って受けるにあるサービスを、自己負担の目安の順にひとつずつ。療養通所介護が合わないと感じたときに、次にどれを見ればよいかの当たりがつきます。

地域密着型通所介護(600〜1,100円/1回)

定員18人以下の小規模なデイサービスです。少人数で落ち着いた環境が特徴です。向いているのは大人数が苦手、顔なじみの関係を作りたい場合という場合です。

療養通所介護との差:自己負担の目安で−750円。地域密着型のため、原則として住民票のある市区町村の事業所しか利用できません。

通所介護(デイサービス)(600〜1,200円/1回)

日帰りで施設に通い、入浴・食事・レクリエーション・機能訓練を受けます。送迎付きが一般的です。向いているのは日中の活動の場がほしい、家族の介護負担を減らしたい場合という場合です。

療養通所介護との差:自己負担の目安で−700円。食費・おやつ代・おむつ代は自己負担で、介護保険の対象外です。1日あたり数百〜千円程度が別途かかります。

通所リハビリテーション(デイケア)(700〜1,300円/1回)

医療機関や介護老人保健施設に通い、専門職によるリハビリを受けます。向いているのは退院後に機能回復を続けたい、医師の管理下でリハビリしたい場合という場合です。

療養通所介護との差:自己負担の目安で−600円。デイサービスとの違いはリハビリ専門職の配置と医師の関与です。目的が機能回復ならデイケアが適しています。

認知症対応型通所介護(900〜1,500円/1回)

認知症の方を対象とした専門のデイサービス。定員12人以下で手厚い体制です。向いているのは認知症の診断があり、一般のデイサービスでは対応が難しい場合という場合です。

療養通所介護との差:自己負担の目安で−400円。一般のデイサービスより単位数が高く設定されています。認知症の医師の診断が必要です。

療養通所介護の数字の出どころと、確かめ方

このページに出している数字は、62サービスを7分類に整理したデータベースから引いています。療養通所介護だけを個別に調べて書いたものではなく、全62サービスを同じ項目立てで揃えたうえで、そのなかの1件として出しています。だから順位も平均も、その場で計算した値になります。

この記事の数字 性質 確かめ方
療養通所介護の自己負担の目安 公表値や一般に知られている水準の目安 お住まいの市区町村または地域包括支援センターで実額を確認できます
順位・中央値・四分位 このサイトのデータベース内での計算値 同じ分類のページを開くと、同じ母集団で計算した数字が出ます
比較表の他のサービス 同じ形式で揃えた同一データベースの値 各サービスの個別ページで、より詳しい内訳を確認できます
制度・要件の説明 公表されている制度の内容を整理したもの 介護保険の制度は改正されます。市区町村の公表内容が一次情報です

数字を扱うときに気をつけているのは3点です。①幅で示すこと。ひとつの値に丸めると、条件によって動く部分が見えなくなります。②平均と中央値を分けて出すこと。極端な値があるときは、平均だけを見ると実態からずれます。③単位と母集団をそろえること。単位の違うものを混ぜて順位をつけても意味がありません。

それでも、ここに書いてあるのは判断の材料であって、結論ではありません。実際の条件は時期と相手によって変わります。決める前に、必ず一次情報にあたってください。

療養通所介護にするかどうかの分かれ目

ここまでの数字を踏まえて、判断が分かれる点を3つに絞りました。どれかひとつでも「いいえ」なら、いったん止まって別の選択肢を見たほうが早いところです。

要介護認定を受けているか

療養通所介護の対象は要介護1〜5です。認定がなければ介護保険では使えません。申請から結果まで原則30日かかります。

「いいえ」なら:まず市区町村の窓口か地域包括支援センターに申請してください。認定前でも暫定のケアプランで始められる場合がありますが、結果によっては自己負担が生じます。

月の合計が限度額に収まるか

区分支給限度基準額の対象です。他のサービスと合算され、超えた分は全額自己負担になります。

「いいえ」なら:ケアプランを作る段階で、月の合計がいくらになるかを数字で出してもらってください。あとから請求されて気づくのがいちばん困ります。

対象外になることを把握しているか

事業所の数が限られています。対象は難病や末期がんなど、常時看護が必要な方に絞られます。

「いいえ」なら:介護保険で頼めることと、自費で頼むことを最初に切り分けてください。自費分の料金は事業所ごとに違います。

療養通所介護について、さらに調べられていること

上で取り上げなかった質問のうち、検索されている数が多いものを5件足しました。

療養通所介護は区分支給限度基準額の対象ですか?

療養通所介護は区分支給限度基準額の対象です。要介護度ごとに決まった1ヶ月の上限額のなかで、他のサービスと合わせて使います。上限を超えた分は全額自己負担になります。

要介護度 1ヶ月の上限額(目安) 1割負担のとき
要支援1 50,320円 5,032円
要支援2 105,310円 10,531円
要介護1 167,650円 16,765円
要介護3 270,480円 27,048円
要介護5 362,170円 36,217円

上限額は改定されることがあります。最新の金額はお住まいの市区町村または地域包括支援センターでご確認ください。

療養通所介護は週に何回まで使えますか?

療養通所介護の利用頻度の目安は週1〜3回です。回数の上限そのものは決まっていませんが、区分支給限度基準額の範囲に収める必要があるため、実質的にはここで上限が決まります。

11回あたり1,200〜2,000円(1割負担)なので、週1〜3回で使うと月あたりの自己負担はおおよそ4,800〜16,000円です。他のサービスと合わせた合計で上限を判断するため、回数はケアマネジャーと調整してください。

療養通所介護で対象外になるものはありますか?

あります。事業所の数が限られています。対象は難病や末期がんなど、常時看護が必要な方に絞られます。

介護保険は「本人の生活を維持するために必要なこと」に限られます。同居家族の分の家事、来客への対応、日常的でない大掃除や庭木の手入れなどは対象外です。対象外のことを頼みたい場合は、介護保険外の自費サービスとして依頼する形になります。料金は事業所ごとに設定されています。

療養通所介護に医師の指示は必要ですか?

療養通所介護は医療的な性格があるため、主治医の指示書が必要です。事業所の数が限られています。対象は難病や末期がんなど、常時看護が必要な方に絞られます。

病状によっては介護保険ではなく医療保険が適用されることがあります。どちらになるかで自己負担の計算が変わるため、ケアマネジャーと主治医に確認してください。

療養通所介護の費用は医療費控除の対象になりますか?

療養通所介護のように医療系のサービスは、自己負担額が医療費控除の対象になることがあります。

判断は領収書の記載で行います。事業所が発行する領収書には、医療費控除の対象額が明記されていることが多いところです。年間の領収書をまとめて確認してください。制度の詳細は国税庁の公表内容および市区町村でご確認ください。

療養通所介護まわりの言葉を、もう少し細かく

本文に出てくる言葉のうち、意味を取り違えると判断そのものが変わるものを選んで、定義だけでなく「なぜそれが問題になるのか」まで書きました。

要介護

日常生活に継続的な介護が必要な状態。1から5まであり、5がもっとも重い。

介護保険の言葉は、似ていても制度上の扱いが違うものが多くあります。判断に迷ったらケアマネジャーか地域包括支援センターに確認してください。

ケアマネジャー

介護支援専門員。ケアプランを作り、事業所との調整を担う。作成費用の自己負担はない。

介護保険の言葉は、似ていても制度上の扱いが違うものが多くあります。判断に迷ったらケアマネジャーか地域包括支援センターに確認してください。

高額介護サービス費

1ヶ月の自己負担が上限を超えたとき、超えた分が払い戻される制度。申請が必要。

介護保険の言葉は、似ていても制度上の扱いが違うものが多くあります。判断に迷ったらケアマネジャーか地域包括支援センターに確認してください。

ケアプラン

利用するサービスの種類・回数・事業所を決めた計画書。ケアマネジャーが作成する。

介護保険の言葉は、似ていても制度上の扱いが違うものが多くあります。判断に迷ったらケアマネジャーか地域包括支援センターに確認してください。

地域包括支援センター

市区町村が設置する高齢者の総合相談窓口。要支援の人のケアプランもここが担当する。

介護保険の言葉は、似ていても制度上の扱いが違うものが多くあります。判断に迷ったらケアマネジャーか地域包括支援センターに確認してください。

※ 掲載している金額は自己負担1割の場合の一般的な目安です。所得に応じて2割・3割負担となる場合があります。地域区分・事業所の体制加算・要介護度によって実際の金額は変動します。制度は改正されることがあるため、利用にあたっては必ずお住まいの市区町村または地域包括支援センターにご確認ください。本サイトは制度の一般的な情報を整理したものであり、個別の医療的判断を行うものではありません。